中国人留学生ら対象 「支援センター」を開設 留学生学友会と連携、病院・弁護士ら協力 | |
急病や事故など緊急時の中国人留学生をサポートしようという「中国人留学生支援センター」が、岡山市日中友好協会内に設置されることになりました。7月29日開かれた理事会で決まり、代表には、黒住昭子理事、副代表に髙木文彦監事、松井三平事務局長が就任しました。支援センターは、友好協会の在岡中国人留学生支援事業の一環です。 中国人留学生に対する緊急支援については、黒住氏が県中国人留学生学友会からの要請を受けて、従来から取り組んでいました。 その活動を、今回、友好協会の事業として位置づけ、強力にバックアップしていこうとするものです。 具体的には、友好協会事務局内に「支援センター」を開設。中国語の分かるスタッフが対応します。県中国人留学生学友会とは緊密に連携、緊急事態が発生した場合、とりあえず学友会を通じて、支援センターに相談してもらうことになります。 それを受けて支援センターは、事案によってそれぞれの専門家に協力を依頼。協力するのは、病院、医師、弁護士、保険関係者などの専門家。この専門家の協力者ネットワークを広げていきたいという。 また、中国人留学生のいる県内の大学や高校、専門学校、日本語学校などとも連携を取っていきます。県や市などの行政、各種ボランティア団体などにも協力を呼び掛ける方針です。 中国駐大阪総領事館も全面的に協力することになっています。 黒住氏らによると、これまで取り組んできた緊急支援活動は少なくないと言います。平成19年には、交通事故で意識不明になった留学生に対し、治療や来日した家族への看護支援などを実施、北京の病院に移送するまでバックアップしています。 平成20年には、来岡していた大阪総領事館の領事が緊急入院した例では、入院中の家族対応などを支援。同21年には、交通事故で精神障害になった留学生に対し、入院中の定期訪問や弁護士・病院などとの連絡調整などを実施しています。 |
公開文化講座報告「ライダーが見た中国・シルクロード」 走った、出会った、 大地を実感 岡山理科大学専門学校アクアリウム学科教師 津村 誠一氏 |
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2008年9月21日から10月7日までの16日間、6台のオートバイと2台のサポートカー、11名が中国シルクロードを旅した。 |
天津から洛陽、西安、蘭州、武威、敦煌、ロプノール、ハミ、トルファン、イーニンまでの約5,000キロ。中国の道を長距離ツアー用のオートバイ「BMW GS」で駆け抜けた。 6名のライダーは、1名が30代の女性、5名は40代後半から65歳という中高年のおじさんたちである。 私は52歳で、教員とはいえサラリーマン。休暇と貯金を使い、体力的にもこのハードな旅をするなら今しかないと参加した。 毎日、一流ホテルに宿泊するのであるが、そのためには毎日予定の距離を走行しなければならない。いろいろなトラブルを解決してなんとか次の宿泊地点へ行かなくてはならないのだ。 |
距離を稼ぐために、ときには深夜も走る。寒い上に空腹、疲労困憊である。そういう状況に身を委ねると、非日常の感覚が蘇る。 昼食のために立ち寄ったホテルで会った旅行中の中国人家族との出会い。言葉は通じないけど、笑顔で一緒に写真におさまる。 時には日本人スタッフと中国側の険悪ムード、でも旅の最後はお互いに別れを惜しむ。いろいろな出会いを楽しんだ。 |
とてつもない大きな空間 オートバイで旅をすると、いろいろな変化が楽しめる。ヘルメットのシールドから見える視野は少し狭くなるけど、360度の視界だ。 地平線に続く道は大地のとてつもない大きな空間を感じる。走行時の風で移動している様が実感できる。 風と言えば、河西回廊の西側は風が強く、風力発電のプロペラが地平線まで続いている。低地から峠へ向かうときは体感温度が低下していく。 |
中国を天津から西へ移動して行くと空気、匂い、人、食べ物、風景が徐々に変化して、イーニンまで来るとすでにヨーロッパの匂いが感じられた。 超ハードな旅であったが、私は中国が大好きになってしまった。
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岡山県日中教育交流協議会創立10周年 記念訪中団を9月に派遣 今秋に記念講演会を開催 中国との教育交流実態調査も実施中 |
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日中の教育分野での交流を目的に設立され、今年創立10周年を迎えた岡山県日中教育交流協議会(岡田浩明会長)が、記念事業の準備を急いでいます。 主なものは、記念訪中団の派遣、中国との教育交流実態調査の実施、記念講演会、記念誌「悠久」拡大号発刊などです。 記念訪中団は、既に日程が決まり、参加者を募集中です。期間は9月19日から26日までの7泊8日。上海、西安、洛陽、北京を回り、岡山と中国との友好の足跡を訪ねます。 上海では岡山県高等学校芸術文化連盟関係者と共に、甘泉外国語中学など、現地の学校や友好団体の関係者らとの交流会も計画。現在、会員を中心に広く教育関係者らに参加を呼び掛けています。詳細は事務局まで。 交流実態調査は、県内の各学校にアンケート用紙を配布し進行中。調査は10年前の平成11年に実施しており、この10年間でどのように変わったか、結果が注目されるところ。夏休み中にまとめる予定。 記念講演会は、今秋に江草安彦氏を講師に開く方向で調整しています。 「悠久」拡大号は、記念誌に代るもので、創立以来10年間の交流の歩みや実績、新しい方向付などについて、特集します。 この他、財政・経済基盤の強化のため、特別寄付金の募集や、会員の増強、事務局の強化などとも取り組んでいます。 同協議会では、この10年間で日中をめぐる環境は激変しているため、この10周年を機会に、改めて中国・日中交流というものを見つめ直そうという方向です。 |
「洛陽の風景」展 佐藤安男氏、木下勲氏 水彩画と写真 2人展 | |||
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中国の古都・洛陽市の風景や市民の暮らしぶりを取り上げた写真と水彩画の「中国・洛陽の風景 二人展」が、7月、岡山市役所市民ホールで開かれた。 2人は、水彩画を描いている佐藤安男氏(岡山市北区)と、写真撮影の木下勲氏(同南区)。風景画は25点、写真は20点。 木下氏は3年連続4回目の洛陽訪問。龍門石窟などの文化財に加えて、市内バスに乗り移動、市民の普段の暮らしぶりにカメラを向けている。 佐藤氏も数年前から洛陽市に出向いては、風景を中心に水彩画を描いているという。 いずれの作品も、古都に住む一般市民の暮らしぶり、息吹が伝わってきて、市役所を訪れる市民を楽しませた。 岡山市と洛陽市は昭和56年4月に国際友好交流都市を締結、官民挙げて活発な交流を続けている。 佐藤、木下両氏は、今秋10月20日から1週間、岡山市の天神山文化プラザで、今回より少し規模を大きくした恒例の「二人展」を開くことにしている。 |
羽田澄子氏演出・ドキュメンタリー 「嗚呼 満蒙開拓団」 上映 8月15日からシネマ・クレールで | |
「あなたは満蒙開拓団の悲劇を知っていますか」-。大連生まれの引き揚げ者でもある、映像作家、羽田澄子さん演出のドキュメンタリー映画「嗚呼 満蒙開拓団」が、8月15日から同21日までの1週間、岡山市丸の内のシネマ・クレール丸の内で上映されます。 満蒙開拓団とは、満州事変以降、日本の国策によって中国東北部のいわゆる満州・内蒙古地区に入植させられた日本人移民のこと。 ソ連参戦を中心に太平洋戦争末期の混乱で、約27万人ともいわれる開拓団員の内、約8万数千人が亡くなったという惨劇となったことで、知られています。 羽田さんは、大連・旅順育ちで戦後すぐ引き揚げてきたため、奥地での惨状をよく知らなかったそうです。しかし、残留孤児問題や方正日本人公墓問題に触れ、悲劇を知り、その事実を記録しておくべきだと、取材に入られたようです。 丹念に関係者に取材し、事実がどうだったのか、どんなことが起こったのかなど、克明に記録しています。 2008年のキネマ旬報文化映画ベストテン第1位、日本映画ペンクラブ文化映画ベスト1という秀作です。 「満蒙開拓団と言っても、今の若い人は知らないと思う。日本人が歩いて来た道だし、この歴史を見て、知っておくことが必要でしょう」と同館。 上映時間約2時間。日1回の上映。 |
郭沫若展 後期 8月23日まで | |
協会に保存している中西寛治氏の資料も展示されており、後楽園の鶴の贈呈のいきさつや、林秀一岡山大学教授を団長とし、川崎祐宣川崎学園理事長を副団長(ともに故人)とする岡山県学術視察訪中団の毛沢東会見など、協会が果たした役割が垣間見える。どうぞ、お見逃しなく! |
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朝日塾FELIX(小島達也代表)がロボット教育で日中友好に貢献?! | |
朝日塾FELIXはロボット教育を取り入れたユニークな塾の教室展開をしているが、その範囲を中国にも広げようと7月16日には代表団を上海に派遣し、当地でプレゼンテーションを行い少なからぬ反響を得た。 その関係で9月には上海市より視察団が来岡することとなり、今後の展開に期待を寄せている。 この教育プロプログラムを国内外で販売し、その収益の一部を岡山市日中友好協会が洛陽市で展開している緑化事業に寄付すると言う。 予定では一パック販売ごとに中国元で10元(約150円)を協会に託すとのこと。 |
ちょっとチャット(55) 進む医学交流、何かの恩返しに (独)岡山県精神科医療センター理事長 中島 豊爾 |
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私が副会長をしている全国自治体病院協議会は、長年に亘り、黒龍江省、吉林省、遼寧省の東北三省に医療援助を行ってきました。 これは、協議会の元会長で亡き諸橋芳夫先生や、元副会長の竹内正也先生(現・公私病院連盟会長)が始められた事業です。 日本人が明治以来迷惑を掛けてきた東北三省の人々への恩返しで、当時はまだ珍しかったCTスキャン等を贈ったりしたものです。 しかし、中国の復興はめざましく、2006年9月からは新しい医学交流のあり方について覚書を交わし、相互に訪問し、また、留学生を受け入れるなどの事業を継続しています。 |
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岡山市日中友好協会へ入会させて頂いたのは、前記のようなことを協会理事の黒住昭子さんにお話したのがきっかけでした。 私は、30代の半ばから岡山大学の保健管理センターで週一回、学生相談をしていましたが、当時から中国の留学生からの相談も、かなりあったように記憶しています。言葉や文化の違いから、大変苦労しておられました。 自分自身、カナダへの2年間の留学経験があったので、異文化の中での生活のしんどさはよく分かりました。 しかし、中国と日本は文化的に近く、外見も随分似ているために、かえって誤解されることも多かったように思います。 さて、最初の中国訪問の話に戻りますが、訪問した都市は、ハルビン、長春、瀋陽、大連、西安、北京でした。 ハルビンと長春では日本における医師不足について講演し、瀋陽では中日の高齢者医療についてディスカッションを行いました。 各都市で大学病院や市立病院を訪問しましたが、驚いたことに、私の専門である精神科の外来はどこにもありませんでした。 精神科の患者さんは、大学病院や総合病院では診ないで、市立の精神病院や軍の精神病院で診るようになっていました。 日本の精神科医療は欧米に比べて随分遅れていると思っていましたが、中国の精神科医療はまだまだ陽のあたる時代にはなっていないようです。 大連医科大学の病理学の呂申教授と知己を得、次回の大連訪問の時には、大連市の精神科医との議論の場を設定してくれることになっています。 岡山市日中友好協会の諸先達の知恵をお借りしながら、日本人が歴史的に様々な恩恵を受け、一方で苦しみも与えてきた中国の人々に、私なりの恩返しが少しでもできればと願っています。 |
活動日誌 | |||
6/17 | 会報197号発行 | ||
6/21 | 第15回日中友好公開文化講座「ライダーが見た中国・シルクロード」 | ||
6/28 | 第68回中国語検定試験 | ||
7/7 | 岡山県日中懇話会理事会出席(片岡会長) | ||
7/9 |
中国三誌友の会第177回定例会。ピュアリティまきびにて |
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会員消息 | |||
【入会】 太田智子さん(岡山市) 磨田俊司さん(岡山市) 津村誠一さん(玉野市) 瀧川甫香さん(備前市) 井上房子さん(岡山市) 宮本悦子さん(和気町) 【お悔み】 山谷 儔さん(岡山市) |
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先憂後楽 | |||
ウイグル自治区の暴動が報道された翌日、ウルムチの旅行会社の友人に電話した。大丈夫です、安心してください。と言った後、バザールあたりが大変ですよ、町には出られません。会社も電話やインターネットが使えません。3日間は外出禁止ですと興奮気味に話した。 すでにウイグル族、漢族双方の死者が156人を超えたと伝えられており、報復を訴えたそれぞれの民族の応酬が予想され不穏な状況が続いている。 中国政府は孟建柱公安部長を現地に派遣したほか、サミットに参加中の胡錦涛が急きょ帰国し陣頭指揮をとるなど、治安維持に全力を挙げている。そして、この暴動が「世界ウイグル会議」(本部・ドイツ)の計画的扇動によるもので、分離独立を画策するものとして強く非難している。 エキゾチックなウイグル自治区。これまで、南新疆、北新疆の旅でウルムチ、トルファン、ホータン、ヤルカンド、カシュガル、イリなど何度か訪れたこの地域は、本当に素晴らしい自然と民族の宝庫だ。一日も早い安寧の日々が来ることを願っている。(松) |