岡山と中国  設立30周年
2011年4月
平成23年4月
  208号

発行人 片山浩子
編集人 松井三平
東日本大震災 災禍を乗り越えて
        友好を繋いでいこう! 
洛陽市を4月に公式訪問
        片山浩子会長ら26人各所で交流深める
 
記念品を交換する
片山会長と郭市長
 
  片山浩子会長を団長とする岡山市日中友好協会訪中団26名が、4月8日から5日間、友好都市洛陽市を訪問した。

  郭洪昌市長表敬や緑化植樹、牡丹祭り参加など各種の友好交流活動を実施した他、今回は東日本大震災直後だったこともあり、白馬寺では日中合同法要を実施、希望小学校では子供たちからの義捐金も受けた。
  今回の訪問は、郭洪昌洛陽市長の招聘を受けて実施されたもので、昨年より決まっていた。
  しかし、3月11日に発生した東日本大震災による甚大な被害を受けた中での実施となり、延期の案も出されていたが、震災の復興を願い友好交流を継続していくという方針で予定通り出発した。

  洛陽では、郭市長との会見を始め、協会がこれまで取り組んできた申窪村・希望小学校との交流、緑化協力事業を実施した他、二十五絃箏者・心花(熊代七恵さんと橋本みぎわさん)と洛陽理工学院の学生との合同演奏会も行われた。

  市長会見では、郭市長が形式的ではなく、片山会長に語りかけるように、震災へのお見舞いと復興への願いの気持ちを伝えるとともに、協会が果たしてきた友好都市交流の大きな役割を評価した。
 洛陽理工学院での演奏会では、中国側の最初のプログラムで、台風と戦う漁師の様子を描いた曲が演奏され、日本の震災への激励を表現していた。

  また、白馬寺では、最初に印楽方丈が読経し、その後日本側は、訪中団顧問で岡山県仏教会会長の漆間宣隆大僧正(浄土院住職)の御導師のもと、副団長の宮本光研大僧正(長泉寺名誉住職)とともに、参加者一同が日中友好と東日本大震災の犠牲者に哀悼、復興への祈願法要を行った。

  中国では、日本全国が放射能に汚染されているかのような伝わり方もあり、訪日への敬遠が広がっている。
  その中で、訪問し、正確な情報を伝え、相互交流の重要性を訴えることにより、中国からの視察団や観光旅行などが回復してくるのではないかと思われた。そういう意味でも、今回の訪問意義はあった。

  とりわけ本年は岡山洛陽友好都市30周年の記念すべき年であり、夏から秋に予定されている市民レベルの相互訪問が予定通り実現できるようにしていきたい。
  今回の訪問目的の『友好を繋いでいく』ことがいかに重要かを感じさせられた。
 
中国・申窪村希望小    子供たちも募金 
  1988年に岡山市立陵南小学校と市日中友好協会が共同で募金し建設に協力した洛陽市新安県磁潤鎮申窪村・希望小学校で、この度の東日本大震災への義捐金募金が行われた。

  集まった募金は、349.6元にのぼり、4月10日午後訪問した協会訪中団に託された。 協会が校舎建設に協力した当時、村は国家レベルの貧困地区(一人当たりの年収が3万円程度)に指定されているほど貧しい地域であった。
  現在でも恐らくそれほど豊かではないこの村で、募金がされたことに訪問団一同も大いに感動した。

  学校では全校集会を開き、日本に善意の気持ちを伝えようという呼びかけがなされ、校長を始め教職員と118名の児童全員が募金したという。
  額面こそ日本円にして約5千円と決して多くはないが、その気持ちは大変尊い。被災された方々にも是非お伝えしたい。

市日中友好協会義援金を贈呈
         県精神科医療センター通じまず50万円 
片山会長(中央)から
中島理事長へ
 
  岡山市日中友好協会では、4月5日、会員に呼びかけて募金していた東日本大震災義援金のうち50万円を、岡山県精神科医療センターの中島豊爾理事長に託した。
  当日は、片山浩子会長、黒住昭子理事、それに松井三平事務局長が同医療センターを訪問、中島理事長に手渡した。    募金は、中島氏が副会長をしている全国自治体病院協議会に届けられる。
  同医療センターでは医者、看護師、ケアマネージャーらでチームを作り、今回被害の大きかった岩手県南陸前町にある精神科病院に対する支援を継続しており、全面回復するまで派遣を継続するという。 

 □ 東日本大震災募金 □    ご協力いただいた皆さん
  (4月15日現在、協会到着分。  敬称略、五十音順)     
【5万円】荒木敏雄
【3万円】㈱アジア・コミュニケーションズ、学校法人貝畑学園、片岡和男、㈱マスカット薬局
【2万円】近藤弦之介、松井三平
【1万円】天野勝昭、綾野勝二、于愛紅、大森絢子、岡本拓雄、片岡啓、片岡正文、片山浩子、橘髙康子、黒住昭子、小路広史、末光茂、髙木文彦、多田利哉、土井章弘、宮本光研、室賀ネジ機工㈱、山本直樹
【6千円】川野明、高渕宣雄
【5千円】秋月皓淳、太田智子、河和幸憲、酒井律江、洛陽市申窪村小学校(349.6元)
【4千円】猪木正実、片山主計、木山敬太郎、国定剛、志茂紀子、角田勝盛、高橋幸夫、牧質雄、三澤初子
【2千円】秋本胱久、綾野富美子、荒木安子、家野四郎、池田武久、沖津俊夫、小郷原昌道、狩谷哲、木待賢逸、笹井一夫、里山八智代、高橋達志、中村勝夫、中山正昭、西井隆之、根岸宏行、則武卓巳、光森節子、宮本悦子、虫明恵美子、宗政富美男、安井照幸
                 [合計金額 51万6894円] 
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2011.4    特  集      
 
          洛 陽 訪 問
 
 
   
  申窪村希望小学校,1年生から6年生まで約120人の子供たちが迎えてくれた。また,紙芝居も披露した。
 
 
背後の校舎は岡山市立陵南小や友好協会の支援で建設された。 
  
 

交流30年の重みを実感   子供の義捐金に感激
                           団長 片山浩子 
郭市長を表敬した片山会長
 
  洛陽市、郭洪昌市長より第29回洛陽牡丹祭りにご招待いただきました。
  岡山市日中友好協会の会員、総勢26名の皆様と4月8日から12日までの5日間、洛陽の旅を楽しんできました。

 今年は、岡山市と洛陽市は友好都市締結30周年、岡山市日中友好協会も設立30周年、洛陽市との交流も30年になるおめでたい節目の年であります。
  30年の重みを感じながら市長表敬訪問、牡丹祭り開幕式など公式の行事に参加しました。

  郭洪昌市長からは30年の交流の歴史に配慮したあたたかいスピーチをいただきました。岡山市以外の洛陽市の友好都市六市の代表も招かれていて、歓迎夕食会はインター
洛陽市主催の歓迎会
各国の招待者が参加
 
ナショナルな雰囲気で大変にぎやかでした。  民間としての交流も昨年に引き続き、箏のデュオ・心花さんが洛陽理工学院の学生さん達と日中交流音楽会で共演しました。
  心花さんの箏の演奏はすばらしく、また美しい着物姿も大人気でした。

  樹木医、國忠征美氏のご指導の下、6年目になる孟津県小浪底での植樹ボランティアにも参加しました。百年後、生きてはいませんが、中国の大地に私達の緑の森ができることを想像すると何か雄大な気分になりました。

  この度の旅ではどこに行ってもまず東日本大震災のお見舞いの言葉を頂きました。国と国の間ではいつも緊張感のある日本と中国ですが、誰からも心からのお見舞いの言葉をいただき中国の懐の深さを感じ有難く思いました。
  特に、新安県申窪村希望小学校を訪問しました時は一年生から六年生まで約120名の小学生が大歓迎してくださいました。
  決して豊かとは思えない村でありますのに、皆で募金してくださった義捐金をいただきました。込められた思いを受け止め、一同涙が出るほど感激いたしました。

  私は残念ながら参加できなかったのですが、白馬寺での日中合同平和友好記念活動も大変よかったと聞いております。
  今回の旅で思いましたことは、岡山市日中友好協会の歴史の重みでした。30年という山あり谷ありの年月の間、先輩の方々がこつこつと積み上げてきた民間交流の活動が今多方面で花開いてきていることを実感し、先輩の皆様方には心から感謝申し上げたいと思います。

  これからも民間交流の窓口として教育、医療、福祉、仏教文化、農業、緑化活動など友好交流に尽力していきたいと思いますので、会員の皆様方にはご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
  7年ぶりに訪れた洛陽市は、中国の他の都市同様目を見張るばかりの発展振りでした。上海でも欧米、イスラム圏、アフリカなどからの観光客があふれかえって圧倒されました。 オリンピック、万博を経た元気な中国の国力を感じました。

  旅の醍醐味は同行者次第とも申します。駄洒落を飛ばしあう、多士済々の素敵な方々とご一緒できて思い出に残る旅になりました。ありがとうございました。 

日中緑化交流植樹  継続策を模索しよう
                          幹事 髙木文彦 
  標題の交流基金植樹が実施されて、本年で6年目となり、最後の植樹となった。
  毎年洛陽牡丹文化祭前後に訪中団の行事として、孟津県を訪問。今年は植樹場所に、「歓迎岡山日中友好代表団」と書かれた、大きな横断幕が吊ってあった。

  孟津県人民政府、林業局の指導者の方々をはじめ、小浪底の地元の方々多数の参加を戴き、孟津県人民政府副縣長の牛中原様から歓迎の挨拶があり、訪問団代表とし、私が今迄の事業の経過と、緑化事業の必要性を説明し植樹を開始した。
  本年は側柏(このてがしわ)の苗木約100本を植樹した。昨年も一昨年も参加して植樹をしたが、本年は岡山から専門の園芸家であり、協会のメンバーでもある國忠征美さんの指導で、土の入れ方、植え方等々を教わりながら植樹した。

  今迄の植え方がいいかげんであったとは思わないが、本年で最後ということもあり、参加者全員真剣に取り組み熱を入れて植樹をしている様に見てとれた。地元の関係者も岡山さんのおかげで将来が楽しみですと期待されていた。
  6年間継続した事業で、今迄に約30万本植樹できた。小さな苗木一本であるが大きく成れば樹となる。小さな木でも多く植えれば林となり、林がもっと大きくなると森となる。森が大きくなると林/林(ジャングル)と成る。

  黄河の中流の地、小浪底地域には大きな木も無く無味乾燥していて、砂漠化しつつある。植樹することにより、農家の方々はもちろん、動植物にも、又間接的には林、森の養分が河に流入し魚まで大きく育つことになる。 
  中国大陸の中心部の砂漠化が遠く離れた日本まで黄砂となり弊害を及ぼしている。

  緑化事業は人類共通の課題であり、地球温暖化対策として一番大切な事業である。
 本年で基金植樹は終了するが、今後日中友好協会として、何らかの方法で継続する様、模策していく必要があると思う。
現地の人と汗を流す

 
孟津県での植樹

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洛陽に咲く「友好の花」   心温まる音楽交流
                           幹事 黒住昭子
 
  会場の、洛陽理工学院の大講堂に足を踏み入れたとたん目に入ってきたのは、舞台の壁いっぱいに張られた巨大な幕。
  「心花中日友好演奏会」と書かれたその幕は日本と中国、それぞれの象徴とも言える、桜と牡丹の花で鮮やかに彩られた素晴らしいものでした。
  それを見ただけで、中国側の皆さんのこの演奏会に対する熱い思いを感じて嬉しくなりました。

  「心花」のお二人は、昨年初めて洛陽を訪問されました。箏のルーツである中国で演奏をしたことを感慨深く思われ、その時の印象や洛陽牡丹のイメージをもとに「華咲く日に」という曲を作ってくださいました。
  協会事務局では、その音色をぜひ洛陽の皆さんにも聴いていただきたいと思い、洛陽市外事弁公室や洛陽理工学院の積極的なご協力を得て、今回の演奏会を計画し、とても心温まる音楽交流の場を持つことができました。

  先ず、中国側の箏の合奏「戦台風」という、嵐と戦う人々を描いた激しい曲で始まりました。
  この度の東日本大震災で大きな打撃をうけた日本の私たちに対し、力強いエールをいただいたようで本当に有難い気持ちになりました。
  続いて、二胡や箏の独奏、合唱や独唱と、次々に多彩な才能を見せてくれ、総勢25名の学生さんが演奏してくださいました。

  心花さんは今回も伝統的な着物を着ての演奏で、会場いっぱいの観客の皆さんはひときわ大きな拍手で称えてくださいました。
  特に、日本の「さくら」、中国・洛陽の「華咲く日に」は、両国の友好を表す演奏のようでもあり、言葉を超えた音楽の力を改めて感じました。
  最後の日中合奏は、当日ほぼぶっつけ本番の状態だったにもかかわらず、息もぴったりあい、「北国の春」など馴染みの曲もあって大いに盛り上がりました。

  今年の洛陽訪問は、岡山市と洛陽市の友好都市締結30周年の節目ということと、当協会設立30周年記念ということで、当初からとりわけ思い入れを強くしていました。
  心花さんや洛陽理工学院の皆さんのお蔭で、この年にふさわしい、実のある交流にしたいという願いを実現できたことに、心から感謝いたします。

  これからも、岡山と洛陽の音楽交流が、何らかの形で継続発展していくことを願うと共に、 心花さんにとっても、洛陽での演奏が今後の音楽活動の新たな弾みになることを祈ってやみません。

岡山県仏教会会長として  日中合同で祈念法要
                           顧問 漆間宣隆 
白馬寺での
漆間会長(左)と印楽方丈
 
  私達は、片山浩子会長を団長として、日中友好親善の為、岡山市の友好都市である洛陽市を訪問し、様々な方々と触れ合い、友好を深めることができました。  
    
  4月11日、洛陽市にある中国第一の古刹、白馬寺では御住職はじめ一山の僧が山門まで私達を温かく迎え入れてくださいました。
  大雄殿(本堂)にて日中合同の日中友好平和祈念と、去る3月11日に起きた東日本大震災1カ月目の月命日に当たるこの日、犠牲者追悼並びに被災地復興祈念法要を白馬寺住職・岡山県仏教会会長の私が導師となって約20人の中国人僧侶の式衆と訪中団員が参列し厳修しました。

  先ず中国式の法要を行い、次いで私が此の度の法要の意義を記した「功徳文(表白)」を奉読し、副団長の宮本光研上人の唱える梵唄(ぼんばい)の調べの流れる中、日中友好と東日本大震災犠牲者の御冥福と被災地の一日も早い復興を願って皆で読経、焼香して法要を終えました。
日中合同の東日本大震災
祈念法要
 

  その後、白馬寺御住職自ら広大な白馬寺の諸堂宇を案内してくださり、貴賓室にて茶菓の御接待の中、御住職より訪中団の私達に対し、歓迎と大震災の被災者に対する心温まるお見舞いと励ましのお言葉をいただきました。

  今回の旅行は、この他、30周年記念交歓音楽会、植樹ボランティア、希望小学校児童との触れ合いなど、様々な友好交流を深める催しがありました。洛陽市人民政府をはじめとする中国側の皆様方、岡山市日中友好協会の皆様方に厚く御礼申し上げます。 

信義の日中交流   希望がみちびく旅、十句
                         副団長 宮本光研 
揺れうごく人も大地も春最中
                     岡山空港出発 4・8
ときどきは旅に出てみよ雲に鳥
                     洛陽旅情
ルシャナ佛寄り添ふ被災万霊に
                     龍門法要/日本震災 4・9
振り向けば巨きみほとけルシャナ佛
                     帰命盧舎那佛
『北国之春』がこんなにも悲しい
                     心花演奏会フィナーレ 4・9
くひちらす人が地球に木を植へる
                     小浪底植樹活動 4・10
覚悟してこころに刻む児らの顔
                     申窪希望小学校訪問
洛陽に落暉見ている一人なり
                     大牡丹花節会に向う
白馬寺の空に梵唄引声す
                     日中合同法会 4・11
生きのびよ放生橋のたもとから
                     水郷朱家角で小鮒放生 4・12

  標題は洛陽理工学院ホール「心花演奏会」のナレーション《希望の光は私たちを導く》から得た。希望なしには生きていけない。今般のいちばんのお土産話しか。

 
高谷岡山市長を表敬   
                 洛陽訪問の決意伝達 
高谷市長と懇談する団員
 
  岡山市日中協会では、4月4日、訪中団の出発を前に、訪中団団長の片山浩子会長をはじめ、副団長の宮本光研理事、幹事の黒住昭子・高木文彦理事、秘書長の松井三平事務局長が、岡山市役所を訪問し、高谷茂男市長に出発の挨拶をした。
 片山団長から、洛陽での行事予定などが詳しく説明された。また、東日本大震災の中での訪問だけに「今後の友好交流をつないでいく大きな使命を持っていきたい」との表明がなされた。

  高谷市長からは、月末に市長としても洛陽を訪問するが、30周年を盛り上げていきたいと、協会訪中団に期待していると激励された。

  本年は、洛陽市との友好都市締結30周年であり、さまざまな交流事業が予定されている。しかし、東日本大震災という未曽有の事態の中だけに、今後の交流の継続が期待される。 
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2011.4.17
         洛陽牡丹DAY 
  岡山・半田山植物園 
 
牡丹育て方教室は大盛況
         =原産地の気候・風土を頭に入れて=
 
  協会設立30周年を記念して1,000本の洛陽牡丹を輸入、 その購入者をメーン対象とした岡山市日中友好協会主催の「牡丹の育て方教室」が、4月17日、岡山市法界院の半田山植物園で開かれた。
國忠征美講師の熱心な
現地指導
 
  講師は、樹木医で洛陽緑化指導もしている國忠征美氏。熱心な牡丹愛好家やこれから育てようとする人たちなど約30人が詰め掛けた。
  この日はまず、研修室で國忠氏から基本的な育て方について講習。「植物は何にしても、まずそのルーツ、つまり原産地の気候・風土を頭に入れて育てるべきだ」とした上で、黄土地域の洛陽の風土を解説。

  「基本的に雨が少ない。だから牡丹も高温多湿を嫌う。夏も涼しくしてやらないといけない」と具体策を指導。
  「日よけ・雨よけの傘をさしてやればよい。水やりは控えめにし、葉っぱにかけず土だけ。植え替えは秋。土は水はけを良くし有機物は混ぜない方が良い」などなど。「特製」の防虫剤のつくり方も、教授していた。      
  この後、牡丹園に出て現地指導。害虫予防の方法や肥料のやり方など、質問に答えながら丁寧に説明していた。
  講習を通じて、つまるところは「いかに牡丹の気持ちを理解し、心を込めて面倒を見るか」で決まるということらしい。
洛陽牡丹の苗も販売

  また、会場では洛陽牡丹の苗の販売も行われた。
  今回協会が輸入した牡丹は、洛陽牡丹でも代表的な「洛陽紅」や「首案紅」「珊瑚台」「粉中冠」など21品種。

  協会では、同苗木の注文を受け付けている。値段は1本3800円(税込)で、三本から受け付ける。限定品のため、品種によっては売り切れにもなるため早めの注文を呼びかけている。(電話・岡山225-5068)
 
写生大会・箏の演奏 
牡丹を写生する子供たち
 
  岡山市日中友好協会は岡山市国際交流協議会と共催で4月17日、岡山市法界院の半田山植物園で、岡山市洛陽市友好都市締結30周年記念の「洛陽牡丹写生大会」を開いた。

  参加したのは、親子連れの幼稚園児や保育園児、小学生ら約20人。中には孫の手を引いて訪れた高齢者の姿も。
  早速、画用紙をもらい、花の前に走っていた。
 
   演奏する張艶利さん
  牡丹の方は、例年より開花時期がやや遅れており、白い牡丹が一部咲き始めた程度。それでも子供たちは素早く花を見付け描いていた。
  また、この日は洛陽からの留学生、張艶利さん(岡山商科大学三年)による箏の演奏も、牡丹園で行われた。
  曲目は「戦台風」など3曲で、アンコールに応えて2回も演奏。牡丹園を訪れる人たちを楽しませていた。 
NPOアワード賞選考   特別賞受賞
                      松井事務局長プレゼン 
  「岡山で一番、市民が参画しているNPOは?」をテーマとしたアワード賞選考公開プレゼンテーション(岡山NPOセンター主催)が、3月12日、岡山市のNPO会館で行われ、岡山市日中友好協会は特別賞に選ばれました。
  アワードには、事前審査で選ばれた5つのNPO法人が参加。当協会は松井三平事務局長が力を込めてプレゼンテーション、多数の会員が応援に駆け付け、一番盛り上がりを見せました。
  選考では、30年間に及ぶ長年の継続した活動や幅広い市民参加の運営が高く評価されました。ちなみに賞金は10万円でした。
 
活動日誌
 3/5…中山時子先生主宰学会設立(東京)
 3/11…東日本大震災起こる
       岡山県日中仏教文化交流会再建会議(国清寺)
 3/12…NPOアワード賞プレゼンテーション(NPO会館)特別
       賞10万円受賞
 3/27…中国語検定試験中止
 4/4…高谷岡山市長に訪中挨拶
 4/5…田淵岡山市民局長、中田統括審議官就任ご挨拶来局
       地震義捐金を中島豊爾岡山県精神科医療センター理
      事長に届ける
 4/8…協会30周年記念訪中団出発(~12日帰国)
 4/13…三誌友の会開催(ピュアリテまきび)
会員消息
【入会】
 岡﨑 郁子さん(倉敷市)
 テレビせとうち株式会社 
先憂後楽
  3月11日は日中仏教交流会を再建するための会議の日だった。参加者の一人が、東京が燃えている、巨大な地震だ、大変なことになったと話しておられた。

  帰宅して見たテレビの映像は目を疑う惨事だった。その後、次から次へと伝えられる被害状況に、同じ日本で起きていることなのかと疑った。そして原発事故による放射能漏洩。

  亡くなられた方々、被災された方、いまだ不自由な避難所生活を強いられている人々に対し哀悼の意とお見舞いを申し上げ、一日も早く普通の生活への復興がなされることを願う。

  震災の翌週から、旅行会社アジア・コミュニケーションズには中国に帰国する留学生らから航空券の問い合わせや予約発券依頼で電話が鳴り止まず、事務所にも長蛇の列ができ、スタッフは食事も取れず、夜中の12時まで対応に追われた。それが4日間ほど続いた。

  岡山の留学生だけでなく、関東地域からやってきた留学生も多かった。総領事館によるとこの時期に全国で約3万人の留学生、研修生らが帰国したという。

  協会では予定していた30周年記念募金活動を延期し、全国自治体病院協議会を通じて被災者に少しでも役立させたいと、義捐金募金を呼びかけた。この呼びかけに、洛陽からも于愛紅さんや申窪小学校の児童たちが応えてくれたことは何より有難いことであった。

  4月の洛陽への友好訪中団も自粛してはという意見もあったが、交流を繋ぎ、災害復興を願う旅として位置づけ実施した。会見した洛陽市長は、30周年記念事業として予定している相互の市民交流について、実現させたいと意欲を示した。
 
  5月に予定している洛陽第五人民医院の訪日団も予定通り実施するとのこと。放射能汚染の状況にもよるが、相互交流が促進され、正しい情報がさらに流布し、日中往来が徐々に回復してくることを願わずにおれない。(松) 


「岡山と中国」ご希望の方にはご郵送いたします。  
また、ご入会いただくと、毎月お手元へお届けいたします。入会案内をご覧ください。


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