岡山と中国  設立30周年
2011年10月
平成23年10月
  211号

発行人 片山浩子
編集人 松井三平

日中高校生交流「STUDENT EXCHANGE」
   大連一中生が朝日高を訪問
       部活を紹介、管弦楽の演奏で歓迎  (朝日)
       授業見学、老子「厚戴鴻儒」の書贈る(大連)
  2005年から(財)福武教育文化振興財団の委託により岡山県日中教育交流協議会が実施している中国との高校生交流プログラム「STUDENT EXCHANGE」が本年もおこなわれた。 
朝日高のハイレベルの演奏に聞き入るセレモニー参加者
          
  この事業は、訪中と訪日の相互交流という形で行なわれており、4年間の上海との交流を経て、本年は昨年に続き、遼寧省大連市の大連第一中学(中国では高校の場合、高級中学という場合と日本の中学校と高校との一貫学校が多く、総称で中学と呼ばれることがある)と岡山県下の選抜高校生との間で行われた。

  今年は、まず7月末から8月にかけて、岡山県の高校生20名と引率教員3名が大連を訪問した。そして、次に大連一中の高校生12名と引率教員2名の14名が10月1日に大連岡山の定期便で来日。4日間にわたって学校訪問や交歓会などを行い、相互理解を深めた。

  訪日団は、10月3日、(財)福武教育文化振興財団を訪問した後、今回の交流受け入れ校である朝日高校を訪問した。
  訪日団のバスが校門に着くと、平井信雄校長をはじめとする教職員や、すでに顔見知りになっている朝日高生や生徒会の役員らが出迎えた。
 歓迎セレモニーは生徒主導で行われ、挨拶や紹介の後土産物交換が行われた。大連一中からは生徒が書いたという中国の古代思想家・老子の言葉「厚戴鴻儒」の書が贈られた。

  校内食堂で生徒と共に昼食をとり、午後には「物理」「化学」の授業に臨んだ。放課後は部活動の様子を見学し、お別れセレモニーでは管弦楽の演奏が行われた。
  団長の王景東弁公室副主任は「日本の高校生の課外活動は素晴らしい。中国の高校生は朝7時から夜8時まで勉強ばかりで健康には良くない。特に朝日高校の管弦楽の演奏は感激した。高校生でこんなレベルは素晴らしい」と印象を語っていた。

  一行は、4日、瀬戸大橋や倉敷美観地区の観光をし、5日の岡山上海便で帰国の途についた。
  高校生交流の成果は大きい。それぞれ思い描いていた日本と中国が実際に訪問して、家庭生活を体験して交わると、それまでの既成概念が吹き飛んでしまう。「百聞は一見に如かず」という諺を何度も引用していた。
  互いに良い面もありまた学ぶ点もあることを知る。今後もこの日中高校生交流を継続していけるよう、日中関係者が協力していければと願う。(松井)
大連一中の訪日団員を囲んで
 
盛り上がった高校生同士の交流
第二次第五人民医院
        ~岡山の3病院訪問~
  友好都市洛陽との医療交流の一環となる第二次洛陽市第五人民医院視察訪日団が、10月25日から3日間、岡山を訪問。医療現場を視察。
  一行は、洛陽市第五人民医院の苗保平副院長ら6人。岡山では、岡山県精神科医療センター、岡山旭東病院、万成病院老人保健施設岡山リハビリテーションホームを訪問。

岡山・洛陽友好都市締結記念「岡山市民訪中団
       洛陽“牡丹祭”への参加を招請
高谷市長(左)と郭市長(表敬訪問)
 
  高谷茂男市長を団長に、則武宣弘市議会議長を副団長とする岡山市民友好訪中団が、9月23日岡山空港を出発し、上海、西安を経由して25日に洛陽入り、同市での友好記念活動に参加した。

  訪中団は、市民団44名、現地で合流した岡山市洛陽市友好都市議員連盟友好訪中団(団長・磯野昌郎議員連盟会長)8名、岡山観光プロモーションチーム4名、そして後楽館高校のホームステイ交流団4名等総勢60名に上った。

  協会の片山浩子会長も同行し、洛陽での郭洪昌洛陽市長表敬訪問や歓迎レセプションなどの公式行事に参加した。
  訪中団全員が参加した表敬訪問では、郭市長、高谷市長、則武議長、磯野議連会長が挨拶した。
  郭市長は挨拶の中で、30年に及ぶ友好都市交流は成果のあるものであり、中国の他の友好都市交流にも誇れる内容だと絶賛。また、来年30周年を迎える洛陽牡丹祭に岡山市民が多数参加するよう招聘した。

  郭氏は今期で市長職を離れ、河南省の要職に就くため、これが最後の洛陽市長としての公式行事となり、感慨もひとしおのようだった。
表敬訪問に臨む団員
 
歓談する郭市長と片山会長
 
 
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建国62周年記念
       国 慶 節 祝う
    岡山協会からも理事ら参加し交流
    
鄭祥林総領事の他国への転任発表
 
  中華人民共和国の建国62周年を祝う会が、9月26日、大阪・太閤園にて盛大に執り行われました。今回は、片山浩子会長の代理として黒住が参加いたしました。

  太閤園は、7千坪の敷地を有する歴史ある施設で、3年前、鄭総領事ご就任のお披露目が行われた所でもあります。
  会場の大きなホールでは、総領事館のスタッフの皆さんが総出で招待客を迎えられ、各界からの大勢の人々で活気に満ちていました。
  中国の伝統的な歌や踊りのアトラクションのあと、まず鄭総領事がご挨拶されました。
  東日本大震災へのお見舞いを述べられ、政治的な困難を乗り越え、両国が助け合い学びあうことの大切さを流暢な日本語で語る、中身の濃いものでした。

  この場で、鄭総領事がこの度大使として他の国に赴任することが決まったとのご報告があり、ご栄転を祝う大きな拍手が起こりました。
  続いての大阪府副知事や大阪市長のご挨拶の中では、総領事がいかに大阪の地にとけこんでおられたかというエピソードが紹介され、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
  乾杯の後は、私も岡山市日中友好協会をアピールするべく、いろいろな方と交流するよう努めました。
  鄭総領事をはじめ、留学生支援で何かとお世話になっている張副総領事や教育部の領事の方々など、やはり顔をあわせて声を掛け合うことが大切だと感じます。

  また、今年の協会30周年記念新春互礼会で講演をしてくださった、パナソニック特別顧問で大阪府日本中国友好協会会長の谷井昭雄さんにも久しぶりにお会いし、改めてお礼を申し上げることができました。
  「岡山の協会はとても活発にうまく活動できていて、大阪も見習いたい」と言っていただき恐縮しましたが、このような県外の団体との関係も大切にしていきたいものです。
  これからも様々な機会を生かしてご縁をつなぎ、協会活動の枠を広げていければと思います。(黒住)

「黄龍」見ずして、中国を語るなかれ
わが身に宇宙のエネルギーが充満

        
先人顕彰会・井原 幹事長 片 岡 良 仁 
雄大なチベット高原と黄龍をバックに
(右から2人目が筆者)
  9月5日から6日間、岡山市日中友好協会設立30周年記念『中国世界遺産と三国志を訪ねる旅』に参加した。
  今回の旅行は、中国のダイナミックな歴史の数々と雄大な大自然を満喫できる最高のコースだった。   
  井原市にある先人顕彰会のメンバーも12名参加したが、企画・添乗していただいた松井三平氏に深く敬意を表したい。

  今回の訪問地・成都の気候は、一年の半分以上が雨模様で年間晴天日数は24日しかなく、「太陽が出ると犬がほえる」と言う諺があるという。“晴れの国”岡山では考えられない気候である。

  最初に訪れた歴史遺産は、楽山大仏だった。西暦700年代(日本の奈良時代)に山をくりぬき、90年を掛けて作られたという高さ71メートル、世界最大の石仏は、1200年の星霜を重ね、何事にも動じない大らかさを感じさせてくれた。
  先ずは川舟の上から仏様の全身を眺め、山を登ってそのユーモラスなお顔を目の当たりに拝むことができた。

  しかし、私にとって最大の楽しみは、世界自然遺産、九寨溝と黄龍である。
  幸い2日とも抜けるような快晴に恵まれ、一日7キロの苦難?の山道も、今となっては楽しい思い出だけが残っている。
  中国国内でも人気ナンバーワンのスポットだそうで、中国人観光客の多さにも驚いた。

急ぐと心臓バクバク

  成都からは飛行機で1時間の地であるが、標高2500~3500メートルの高地だけに空気も薄く、ひたすらゆっくりと歩く。急ぐと息苦しくなり本当に心臓がバクバクする。
  九寨溝と黄龍は同じような風景と思って旅に出たが、黄龍こそ本物の世界遺産だと感動した。黄龍を見ずして中国を語るなかれ、である。
  特に「五彩池」はこの世のものとは思えないほどの素晴らしい風景で、ブルー、グリーン、 エメラルドグリーン、イエロー等、その絶妙な色のコンビネーションは文字に表現できない。

  そして、周囲には、天空に向かってそそり立つチベットの山々が囲む。澄み切った雄大な大自然の中で大きく深呼吸するとき、わが身に宇宙のエネルギーが充満し、生気がみなぎるのを感じた。
  土産は「天珠」のブレスレット。瑪瑙を加工して作ったチベット仏教僧侶のお守りで、寺院住職ならではのお土産と悦に入り、毎日腕にはめて暮らしている。

 
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行ってきました!
  魯迅生誕130周年記念大会
                        室賀康史
  国際学術シンポは言葉が判らず辛かった。しかし何事にもチャレンジと前向きに。魯迅記念館は素晴らしい出来栄え。内山書店も実際に在りびっくり 
  今回、岡山からは妻と2人だけの参加と少し心細い研修会でしたが、上海天鵝賓館で受付を済ませ、夕食会場に行くとたくさん日本からの参加者がいらっしゃいました。
  同じテーブルに豊中市日中友好協会の田中潤治会長をはじめ清水正弘副会長、辻野健次さん、寺本久子さん、大分大学教授の森川登美江さん等と知り合いになりました。
  たちまち元気になり、写真をならんでとったり大いに語り合い、他の日中友好協会の方もご紹介いただき、ますます心強くなりました。

  翌日はスケジュールがビッシリ、午前7時半朝食後バス2台に分乗して1時間程かけて上海展覧センターへ、ここで「上海紀念魯迅130周年大会」に参加。
  通訳が無かったので残念ながら内容はわかりませんでしたが、登壇された皆様は熱く大いに語っておられました。

  昼食後、上海魯迅記念館正門にて全員で大集合写真を撮影。午後2時から4時45分まで魯迅現代中国文化国際学術シンポジウムの発表を聞きました。
  しかし、言葉が判らず少し辛かった。午後5時から5時45分まで「魯迅の生涯」常設展示開幕式でした。 
夕食会で豊中日中友好協会の方たちと
筆者は右より2人目
 
上海市紀念魯迅生誕130周年大会のスナップ
 
  それにしても今回は、中国語を流暢にお話しされる日本人が大勢いらして驚きました。お聞きしてみましたら、子供時代を中国で生活された方や大学教授で専門がアジア学とかで、とてもさまざまな経歴の方ばかりでした。
  少しばかり場違いな所にいるのではと考えましたが、なにごとにもチャレンジと前向きにとらえお話の輪に入らせていただきました。

  隣り合わせた北京大学卒業という米国教授に「魯迅の研究をしてますか?」と尋ねられ、これからですと答えるしまつ。
  事前にインターネットで情報を読んでおりましたがあまり役立ちませんでした。
  それにしても、新しくなった上海魯迅記念館はすばらしい出来栄えでした。
  旧上海の街並みを再現したセットや過去・現代・未来と続く上海及び魯迅先生の時代と人生が全て再現されていました。また、内山書店も実際に在りびっくり!

  その後の食事会でも宮城県日中友好協会会長で東北大学教授の江幡武博士、そして事務局長の本郷祐子さん、福山市日中友好協会会長の佐藤明久さん、神戸大学教授の山田敬三さん、九州大学准教授の秋吉収さん、池田大作研究会の玉置正雄さん等、大勢の方と知り合いました。
  今回すばらしい機会をいただいたことに感謝してペンを置かせていただきます。ありがとうございました。
「魯迅の生涯」常設展開幕式


 
魯迅記念館内で案内する館長
王錫栄さん(中央)

 
 
家森、重森両氏岡大で11月19日 
                 講 演 会
 
 
     家森氏
 
     重森氏
  京大名誉教授で健康・長寿問題に造詣が深い家森幸男氏と、フリーの映像作家で中国の食問題に詳しい重森貝崙氏を招いての講演会が、11月19日(土)午後2時から、岡山市北区津島中一丁目の岡山大学津島キャンパス、創立五〇周年記念館で開かれる。   
  テーマは「世界調査から見た中国の食生活と健康・長寿」。家森氏は、健康・長寿の秘密を探るべく、20余年を費やして25カ国61地域を調査研究してきており、その研究などについて話す。
  参加費は無料で、定員は約400人。主催は、当協会の他、岡山大学、岡山市など4団体。
  当協会では、設立30周年記念事業でもあることから会員多数の参加を呼び掛けている。

  
「洛陽同郷会」設立
 
       泰安会長と「洛陽写真展」
  県内在住の洛陽市出身者を主体とした「洛陽同郷会」(会長・泰安康平㈱ネット・アジア社長)が、全国で初めて設立され、このほど、記念の洛陽写真展を開いた。

  同郷会会員は11人で、毎月例会を開き、参加を呼び掛けると同時に、洛陽での岡山紹介など交流活動の輪を広げていく方針。事務局は086-277-8061。


  

洛陽偃師市農林科技視察訪日団 来岡  
早島の林修吾さんの「紫苑」に見入る丁団長
  協会が招聘した偃師市訪日団が予定通り10月19日に来岡し、翌日から、岡山県農林水産業総合センター、赤坂サッポロワイナリー、ブドウ農家を訪問し、21日に次の訪問地奈良へ向かった。

 
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「岡山浪乗り会」開講一周年
            道上氏特別授業に感激
浪乗り会1周年記念
道上先生の特別授業
 
  中山時子先生(お茶の水女子大学名誉教授)のメソッドを取り入れた中国語勉強会「浪乗り会」を岡山で開講して、この7月で1年がたちました。
  この間、多くの方にご入会いただき、毎週水曜日に皆で発音練習に励んでいます。

  8月31日に、この1周年を記念して、協会ともゆかりの深い道上知弘先生に特別授業をしていただきました。
  道上先生は協会会報の昨年8月号でもご紹介いたしましたが、高校生の頃から協会の会員として様々な活動に参加しておられ、現在は東京大学、慶応大学等で中国語指導のエキスパートとしてご活躍です。

  熱心な約15名の参加者に向け「発音から再出発する中国語」と題して、発音学習の大切なポイントを指導していただきました。
  この日のために、オリジナルの教材も準備してくださり、本格的かつ中身の濃い講義で、2時間があっという間でした。

  参加された方は、初心者から留学経験者、上級者まで、幅広くおられました。
  「このように具体的でわかりやすい指導を受けたのは初めて!」と、皆さん“目からウロコ”の状態で、とても刺激を受けられたようです。終わってすぐに、講座第二弾のリクエストが出るほどでした。
  講座終了後は先生を囲んで懇親会を行い、道上先生がどのように中国語と出会い、習得されたかという興味深いエピソードで大いに盛り上がり、次回の講座開催を約束して散会となりました。

  岡山浪乗り会では、随時ご参加を歓迎いたします。第一、三水曜日は中山先生推奨の会話書の音読を中心に、また第二、四水曜日は基礎クラスとして、正しい音を身につけるため中国語の歌なども取り入れて楽しく学びます。
  “通じる中国語”のためには正しい発音が不可欠です。いつでも協会にお問い合わせください。また、年末には道上先生の講座第二弾を計画しています。どうぞご期待ください!(黒住)

11、12月訪日団続々
 今秋は、視察などを目的とした岡山への訪日団が相次いでいる。10月には、当協会招聘の洛陽市偃師市農林科技訪日団、第2次洛陽第五人民医院訪日団が来岡。
 11月に入ると、信陽市三師河区友好訪日団、河南科技大学友好訪日団、洛陽第四次医療視察訪日団。
 12月には、信陽市三師河区法律専門交流訪日団が来岡予定となっている。

RSKおかやま朝まるステーション
    毛沢東・川崎「秘話」語る
         
-松井事務局長がラジオに出演- 
 
  9月19日から3日間、RSKラジオ、朝の「おかやま朝まるステーション」に、当協会の松井三平事務局長が生出演した。
  石田好伸アナの名リードのもと、岡山県の日中友好の歴史や現在の協会の活動内容についてトークした。

  友好運動の歴史については、1956年の岡山県学術文化訪中団の話の中で、副団長として同行した川崎学園創始者の川崎祐宣氏が毛沢東氏と会見した時に、毛主席に煙草の火をつけてもらったというエピソードを紹介。
  このことが、その後の岡山と中国との医療交流への熱意にも繋がったことに石田アナも大いに感動した。

  この話は、岡山の日中友好協会初代事務局長の中西寛治さんから伝え聞いたもの。
  内山完造、郭沫若、岡崎嘉平太各氏等、岡山は全国に誇る「日中友好のDNA」が根付いており、その伝統を受け継いでいる岡山市日中友好協会の存在が改めて放送でも確認され、協会アピールにも大いに貢献した。
  RSKでは「辛亥革命100周年記念事業」を10月10日に実施、その盛り上げにも役立った。

活動日誌
  9/ 1…浪乗り会1周年記念企画「道上先生特別中国語講座」
       開催
  9/ 5…協会30周年企画
       「九寨溝、黄龍、四川の旅」(~10日)
  9/ 8…三誌友の会例会
  9/19…松井事務局長RSKラジオ「朝まるステーション1494」
       に出演
  9/23…魯迅生誕130周年記念行事参加(上海)室賀監事
 10/ 1…STUDENT EXCHANGE in岡山大連一中高校生
       訪日団来岡(5日まで、朝日高校など訪問)
 10/ 7…上海市新中高級中学訪日団来岡。
       総社高校訪問交流。
 10/12…三誌友の会例会
 10/19…小土井学園常務理事小野貢氏来局。
       まごのて村代表中川浩彰氏来局。
       エコ・ロジ ネットワーク代表木下寛子氏懇談。
 10/19…洛陽市偃師市農林科技視察訪日団来岡
       (岡山県農林水産総合センター、赤坂サッポロワイ
       ナリー、早島町・林修吾さん農園見学)、21日離岡。
 10/20…協会主催、偃師市訪日団歓迎夕食会
       (しんとうざん茶屋)

会員消息
【入会】
 呉   宝富さん(高梁市)
 志茂香代子さん(岡山市)
 山本  英義さん(岡山市)
 江田  良輔さん(岡山市)
 松尾  正男さん(岡山市)
 陳     華さん(岡山市)
 中川  浩彰さん(瀬戸内市)
 
先憂後楽
  5年ぶりに新疆ウイグル自治区に行った。今回は南新疆を巡るコースで、ウルムチ、トルファン、カシュガル、ヤルカンド、ホータンを飛行機と車で回る7泊8日の旅。

  午後2時過ぎに広島空港から飛び立ち、大連、天津、フフホト(内蒙古)の空港を乗り継ぎ、ウルムチには翌日の零時(日本時間の午前1時)過ぎに到着した。約4千キロの行程を11時間あまりで駆け抜けたことになる。

  自治区各地の都市化が進んでいた。ウルムチからトルファンへの高速道路が新設され、移動時間が短縮された。トルファンでも新しい高級ホテルがどんどん建てられ、カレーズと呼ばれる雪解け水を砂漠の下に流す壮大な水利施設やアスターナ古墳の観光地でも入口に、以前には無かった大きな建物が建てられ管理されていた。ホータンでも4万人の漢民族入植による町ができるなど、漢民族が増えてきている。

  食事は、昼はイスラム料理、夜は中華料理という組合せで飽きることなく過ごせた。イスラム料理はナン(小麦粉を練って炭火で熱くなっている大きな窯の内側に張り付けて焼くパン)、ポロ(チャーハン)、シシカバブ(羊肉を金櫛に刺して唐辛子とズーレンという特別の香辛料などを塗して焼く)、ラグ麺(手打ちうどんにトマトなどの野菜丼をかけたもの)、ヨーグルトが定番のメニューで、もちろん酒類は無い。

  日本では独立運動だとか暴動とかのニュースが流れ、危ない地域のイメージがあるが、現地では誠に穏やかな様子だった。分離独立などと軽々に評論するのは簡単だが、現地に住んでいる人々の感情は一様ではない。平穏な日々が続くことを願わずにはおれない。(松)


「岡山と中国」ご希望の方にはご郵送いたします。  
また、ご入会いただくと、毎月お手元へお届けいたします。入会案内をご覧ください。


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