日中国交正常化40周年記念/交流を深化発展 2012年度定期総会・新春互礼会開く |
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片山浩子会長挨拶 会員相互の連携呼び掛け | |
岡山市日中友好協会の2012年度(平成24年度)定期総会と恒例の新春互礼会が、1月21日、岡山市北区駅元町の「岡山全日空ホテル」で開かれ、記念すべき日中国交正常化40周年に当たる新年度の活動をスタートさせた。 開会に先立ち、この一年に亡くなった会員物故者と、先の東日本大震災で亡くなった人たちに対して黙祷した。 定期総会は午前11時から開会、約50人の会員らが出席。片山浩子会長の挨拶の後、赤木宣雄理事を議長に、松井三平理事事務局長が提案理由を説明、審議した。 活動報告・収支決算報告では、年間を通じて展開された協会設立30周年記念事業の総括などが報告され、高渕宣雄監事が会計監査報告。いずれも報告通り承認された。 新年度の活動方針・収支予算案では、今年度が日中国交正常化40周年にあたることなどから記念事業の取り組みや、医療・仏教交流の促進、会員増強などが提案された。 これらも、提案通り承認された。 |
新春互礼会は正午すぎから、来賓も含めて賑やかに開かれた。来賓は、江田五月参議院議員ら国会議員、河本勉県議会議長ら県市議会関係者、井尻昭夫岡山商科大学学長ら学界、森崎岩之助県日中懇話会会長ら友好団体関係者、それにマスコミ関係者ら多士済済。 また、中国側からは、大阪総領事館から殷達奇領事が駆けつけ、在岡の留学生らも招待された。参加者は総勢約100人に上った。 祝電は、江田氏の他、津村啓介、逢沢一郎、村田吉隆の各衆院議員、姫井由美子参院議員、高谷茂男岡山市長から寄せられた。 イベントでは、華武太極拳クラブ会長の王革さんによる太極拳演舞が行われ、華々しく敏捷な動きに、感心することしきりの参加者だった。 会場ではバザーや抽選会もあり、歓談はいつまでも続いていた。 |
日中友好 新春互礼会 |
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四川大地震被災・岡山県共生高校留学 がんばり屋、江さん高知大に合格 |
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この留学生は、江永如さん(18歳)で、2009年6月に来日し、新見市の岡山県共生高校(小林義明理事長)に留学していた。 日本語がまったくできない状態から、1週間の日本語トレーニングの後、すぐに一般クラスに入り、3年間、1度も帰国せず勉強に打ち込み、日本語検定1級の資格を取り、今春、見事に国立高知大学に合格した。 江さんが被災したのは、四川省成都市の郊外、彭州中学(高校)に学んでいた時。家族は無事だったが、家屋は全壊し、学校も損壊。 そんな時、日本留学の制度があることを知り、すぐに応募し、合格した。家族も「このチャンスを大切に、しっかり勉強してきて」と喜んで送り出してくれたという。 一方で、同校の小林理事長は、四川省の大惨事に際し、学園として何かできないかと考え、被災高校生の受入を決定し、東京の中国大使館教育部に受け入れを申し出た。 留学生に対しては、渡航費や授業料、生活面などを同校が支援してきた。また、新見市民も衣服などを寄付し、温かく見守った。 江さんは共生高校や市民の印象について「みんなとってもとってもやさしい、家族と同じです。新見は第二の故郷です」と笑顔で話した。 また、今後の進路について「これから広島大学と香川大学を受験するので、その結果によって具体的な進路を考えたいが、将来は日本と中国の交流の懸け橋になりたい」と目を輝かせて抱負を語った。(聞き手 松井) |
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4月8日~12日 岡山市民友好訪中団 「洛陽牡丹文化祭」に併せ 洛陽、開封、鄭州など訪問 |
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岡山市日中友好協会では、岡山市および岡山市国際交流協議会と共催で、4月、洛陽市の牡丹祭りに合わせた「岡山市民友好訪中団」を派遣する。協会では、会員の多数の参加を呼び掛けている。 日程は、4月8日から12日までの4泊5日間。コースは、岡山空港出発で上海経由で洛陽に入り、偃師、開封、鄭州の各都市を巡る。 公式の訪中団となるため、一般の観光旅行とは一味違った交流が体験できそう。観光地は、上海・外灘、龍門石窟、白馬寺などを訪れる。 岡山市は洛陽市と友好都市縁組を締結しており、前年に引き続き市民訪中団を派遣しようというもの。牡丹で知られる洛陽市では、今年、牡丹祭り30周年を迎えることから、協会や岡山市に対し、参加を招請していた。 洛陽市では、30周年記念事業を計画しており、訪中団も洛陽牡丹文化祭に参加する。洛陽ではこのほか、龍門石窟見学や新安県希望小学校訪問、市長主催の歓迎会に参加する。 偃師は、玄奘三蔵の故郷として知られ、開封は宋の時代都がおかれた古都、鄭州は河南省の省都でかつての黄河文明の中心地。それぞれの都市の歴史を巡り、交流する。 定員60人。旅行代金は大人1人12万5千円(燃油チャージ別)。 希望者は、協会事務局(電話・086-225-5068)へ問い合せ・申し込めばよい。申込締切は3月8日。 |
2012(平成24)年度事業計画 医療交流の促進/協会活動活性化/会員の拡大 |
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Ⅰ 事業実施方針の柱 1 日中国交正常化40周年記念事業を展開しよう! 2 岡山市・洛陽市友好都市交流を更に広く深く展開しよう! 3 日中医療交流を深化発展させよう! 4 岡山県下の日中友好活動団体個人との連携を深め、 民間交流ネットワークを構築しよう! 5 活動を通じて会員を拡大し、会員相互の連携を強め、 協会を活性化し、役に立つ協会組織を創ろう! Ⅱ 事業の実施に関する事項 1.行事活動 ① 日中国交正常化40周年記念事業 ② 日中友好公開講座 ③ 日中交流関連の活動 2.岡山-洛陽友好促進事業 ① 岡山市日中友好協会友好訪中団 (洛陽牡丹祭り参加)交流活動 ② 日中医療相互交流促進(視察、研修、交流) ③ 日中仏教交流促進 (洛陽偃師市「玄奘寺」再建合同法要等) ④ 岡山市立岡山後楽館高等学校中国語講師招聘 ⑤ 経済・教育・文化・スポーツ・医療福祉など多方面の交流 3.各都市との交流 ① 北京市との交流 ② 上海市との交流 ③ 大連市との交流(経済、教育の交流支援) ④ 江西省との交流(岡山県と江西省が友好省県締結 20周年。各種記念事業に協力) ⑤ 河南省信陽市三師河区と新見市との20周年交流協力 (新見市と信陽市三師河区が友好都市締結20周年) ⑥ 江蘇省淮安市と吉備中央町の交流支援 ⑦ 各地、西安市、山東省済南市、曲阜市との交流など (教育、医療) 4.教育交流促進 岡山県日中教育交流協議会活動への協力 5.中国人留学生支援センター ① 支援活動ネットワーク強化。留学生との懇談会開催 ② 就職アルバイト支援活動。県内企業との連携 6.組織強化活動 ① 専門委員会・センターの強化(日中医療促進、中国人留学 生支援、中国語、組織、広報等) ② 会報「岡山と中国」の発刊 年6回 ③ 会員目標(一般300人 賛助20団体) ④ ホームページ充実 ⑤ 組織連携(県下の日中友好団体連絡連携強化) ⑥ 財政健全化 7.中国語センター ① 中国語講座の改革再編 ② 中国語検定試験実施(日本中国語検定協会の委託事業) ③ 中国語通訳ガイド養成講座開設 ④ 個人レッスン、進出企業支援中国語レッスン ⑤ 中国語講師育成研修会 ⑥ おかやま「浪乗り会」及び特別講座の継続、講師育成 8.「人民中国」普及 ① 「人民中国」普及活動。学校への普及 ② 中国三誌友の会の活動支援 |
2011(平成23)年度事業報告 | ||||
平成23年3月11日に発生した東日本巨大地震により、大津波が発生し多くの犠牲者が出た。そして、その後の原発事故により、いまだに多くの方々が不自由な生活を余儀なくされている。日本は未曽有の大災害により復興の途上にある。協会としても会員に呼びかけ、募金を募り、自治体病院協会を通じて被災地にお届けした。 平成23年は、岡山市洛陽市友好都市締結30周年、そして岡山市日中友好協会設立30周年という節目の年で、さまざまな記念行事が行われ、今後の洛陽市との友好交流発展に大きな成果を残した。12月には「30周年記念誌」を発行し、友好協会の歴史にとどまらず、岡山と中国との友好史の記録資料としても貴重なものとなった。 また、交流活動の中で、昨年から集中的に実施している日中医療交流は訪日団が6団体、訪中が2団体と、相互交流が深まり、病院相互の協力協定が結ばれ、今後、さらに具体化した交流につながっていくであろう。 中国語学習の面でも成果があった。中山時子先生の指導法を受講し、優秀な講師陣が育ちつつある。これは今後の岡山における中国語教育のみならず、中国との交流促進の仲介人となる人材育成の面でも大きな希望である。 |
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Ⅱ 事業の実施に関する事項 1.岡山-洛陽友好促進事業 (1)友好都市締結30周年記念事業 ① 牡丹祭参加洛陽への訪中団。25名参加 植樹ボランティア、申窪村希望小学校、心花コンサート ② 半田山牡丹祭(岡山市と共催) ③ 洛陽牡丹普及活動。千本輸入・普及 ④ 岡山市記念事業に参加。マスコミ、観光、政府、 市民訪中団 ⑤ 記念ツアー 〇九寨溝・黄龍 四川の旅 〇新疆シルクロードの旅 〇豪華船で行く三峡クルーズ (2)岡山市立後楽館高校中国語教師招聘(王芳さん) (3)洛陽からの訪日団受入 ① 第三次洛陽市医療視察訪日団受入 (岡山旭東、倉敷成人病センター) ② 第四次洛陽市医療視察訪日団受入 (岡山旭東、済生会総合病院) ③ 第一次洛陽市第五人民医院訪日団受入 (県精神科医療センター) 岡山県精神科医療センターと洛陽第五人民医院が 交流協定書調印 ④ 第二次洛陽市第五人民医院訪日団受入 (県精神科医療センター) ⑤ 偃師市農林科技視察訪日団受入 (県農林センター、林さん宅) ⑥ 洛陽教育視察訪日団(岡山市招聘)歓迎会 ⑦ 河南科技大学訪日団(王健吉学長ら6名、岡山大学 の招聘) 歓迎レセプション開催 岡山大学と河南科技大学が大学間協力協定調印 (4)日中医療交流促進訪中団(岡山旭東病院、岡山精神科 医療センター、等10名)洛陽中心医院、第一中医院、 河南科技大学付属等6病院視察 2.行事活動等 (1)協会設立30周年記念事業 ① 総会記念講演会 谷井昭雄氏講演 (大阪府日中友好協会会長) ② 記念講演会『世界調査から見た中国の食生活と長寿』 家森幸男先生、重森貝崙先生 (岡山大学50周年記念ホール) ③ 30周年記念誌発行 (2)NPOアワードプレゼンテーション 特別賞受賞 (3)おかやま浪乗り会一周年記念講義① 道上知弘講師 (4)おかやま浪乗り会一周年記念講義② 道上知弘講師 (5)OHK 山崎宏さん 取材協力 (6)RSK VOICE21 取材協力 3.中国緑化協力事業 日中緑化交流基金助成事業第6期 平成22年度『洛陽小浪底緑化協力事業』600万円 ① 植樹ボランティア(協会牡丹祭り参加訪中団)地元住民と協力 ② 専門家派遣(國忠征美氏) 4.中国人留学生交流活動 ① 岡山県中国人留学生学友会(趙子磊 会長) ② 岡山大学留学生同窓会設立(張紅 会長) 5.他都市活動 ① 河南省信陽市三師河区政府訪日団受入 岡山県共生高校(新見) ② 河南省信陽市三師河区法官交流訪日団 太陽総合弁護士事務所、岡大等 ③ 山東省服飾専門学校訪日団。北海道、東京など ④ 井原日中訪中団。興譲館高校と白鹿洞書院交流 江西省(九江、南昌)訪問協力 6.中国語センター ① 会話教室運営。中国語通訳・翻訳サービス (入門4名、初級4名、中級13名、上級4名、個人2名) ② 中山時子先生 岡山浪乗り会(毎週水曜日) ③ 中国語能力検定試験実施(6月、11月) 7.人民中国普及 ① 『人民中国』普及拡大 ② 中国三誌友の会活動 8.組織広報活動 ① 総会開催、互礼会開催、「心花」さん特別演奏会、 バザー、抽選会など開催 ② 理事会開催(6回) ③ 会報「岡山と中国」の発刊(年6回) ④ 会員拡大活動 新規入会者 一般会員 24名 賛助会員 3名 退会者 一般会員 23名 賛助会員 0名 現在会員数 一般会員 214名 賛助会員 17名 |
「特定非営利活動に係る事業」 特定非営利活動法人 岡山市日中友好協会 |
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県日中教育交流協議会発表会 生徒ら交流の成果報告 |
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これは、昨年、県内の中学生や高校生が、西安や上海、大連の学校を訪問して交流した結果と、逆に中国の高校生を岡山に招いて交流した結果を、それぞれ報告したもの。 最初に、西安市と交流している矢掛町の町立矢掛中学校、川上公一校長が、中学生同士の交流の実情や取り組みについて報告。 続いて、県立総社高校の吹奏楽部の生徒が、上海市の新中高級中学・新和中学を訪れての高校生同士の交流について発表した。 県立朝日高校の生徒は、大連第一中学の生徒を同校に迎えてのクラブ活動参加、授業参加等の交流について報告した。 いずれの発表も、高校生同士、中学生同士の直接のふれあい・相互交流が、お互いを理解する上でいかに重要かを指摘していた。 この日、参加したのは、交流に参加した生徒たちや、家庭に迎えた家族ら関係者約40人。各報告に熱心に聞き入っていた。 日中教育交流には、福武教育文化振興財団が助成しており、岡山市日中友好協会も協力している。 |
道上知弘氏招いて 講演と中国語講座 |
道上氏はまず「今中国と向きあうための中国語との付きあい方」と題して講演、引き続き中国語文法の基礎について講義をした。 会場には、友好協会会員やビジネスマン、中国語講座受講生ら約30人が参加、熱心に聴講していた。 |
《第二次日中医療交流促進訪問団・洛陽訪問報告》 洛陽の病院と意見交換 岡山県精神科医療センター 参与・医師 関 英 一 |
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一昨年(2010年)からは特に医療分野でも交流が活発化し、洛陽の医療関係者を数回にわたり岡山の医療機関(岡山旭東病院、岡山大学病院、岡山県精神科医療センター、川崎医科大学付属病院、岡山済生会総合病院、万成病院、倉敷成人病センター等)でお迎えした。 こうした両市間の医療交流の窓口の役割を岡山市日中友好協会の医療交流委員会が果たしてきている。 岡山の医療機関は、東日本大震災の被災地支援にも積極的にかかわっており、そうした中で岡山から洛陽へ訪問のお返しをする時期が模索されていた。 こうして、12月18日から同21日にかけて、友好協会医療交流委員長でもある土井章弘・岡山旭東病院長を団長とし、中島豊爾・県精神科医療センター理事長および両病院の職員6名、友好協会の黒住昭子理事と松井三平理事事務局長を団員とする総勢10名による洛陽訪問が実現した。 |
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医療陣の相互派遣 具体的交流を確認 | ||
訪問団は、洛陽市中心医院、河南科技大学第二附属医院、洛陽第一中医院、洛陽第五人民医院、洛陽精神衛生中心を見学し、これらの病院を含むさらに数多くの病院との間で意見交換を行った。 今回の訪問では、洛陽中心医院を代表とする6つの病院施設グループと岡山旭東病院との協力協議書の署名が交わされた。 |
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土井・中島両氏に 「名誉院長」の称号 | ||
また、洛陽第一中医院では西医(西洋医学)と中医(漢方などの中国伝統医学)とが連携した総合的な医療の説明を受けるとともに、土井院長と中島理事長に「名誉院長」の称号が授与された。 洛陽第五人民医院(精神科病院)では昨年、岡山県精神科医療センターとの間で結んだ医療協力協定を受けて両院の友好樹立を記念する式典が行われた。 訪問団の洛陽滞在期間を通じて、日本語にも堪能な蔡志さん、于愛紅さんが同行してくださり、訪問団の目的達成に大いに貢献された。 いずれの病院でも一行は熱烈な歓迎をもって迎えられ、今後、医師、看護師等職員の相互派遣を含め具体的な交流が深まっていくことへの期待が高まった。 |
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活動日誌 | |||
1/13…第1回理事会 1/15…公明党新年会 1/18…日中仏文化交流会会議(国清寺) 1/21…2012年度協会総会・互礼会(岡山全日空ホテル) 2/13…新見市・共生高校訪問(信陽市との20周年記念事業) 2/13…日中医療交流促進訪問団反省会 2/14…日中懇話会理事会 2/18…日中教育交流発表会 2/19…道上知弘先生中国セミナー&中国語講座 |
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会員消息 | |||
【入会】 佐藤 嗣丈さん(岡山市) 王 革さん(岡山市) 游 熔さん(倉敷市) 海野 雅之さん(赤磐市) 金谷 文則さん(赤磐市) 小林 義明さん(新見市) |
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先憂後楽 | |||
総社市に在住の中国残留孤児、高見英夫さんにお会いした。高見さんとは、山陽新聞社が残留孤児の特集『落葉帰根』を連載した時に厳寒の中国東北地方を同行取材して以来、交流を続けている。 2008年に中国残留孤児支援法が改正施行されてから、生活面では若干良くなったが、高齢化に伴い、いろいろと問題点も浮上している。この支援法は一世の孤児のみを対象としており、その配偶者などは対象外。もし、一世の孤児の方が亡くなった場合、残された配偶者には何も保証がないという。 そもそも、中国残留孤児は日本の国策として「満州」開拓を目的に動員され、戦後帰れずに残された日本国民で、日本政府として手厚く人間味ある支援が必要だ。 昭和11年、広田弘毅内閣が100万戸の対満移民政策を決定し、満蒙開拓公社を設立した。敗戦までに送り出された開拓団員・義勇軍は約22万人で、敗戦後の逃避行で約8万人が亡くなった。岡山県からは約2,900人が送り出され、生きて帰れたのは約1,900人で、実に3人に1人が帰国できなかったという(数字は平成17年開催の協会主催公開講座での青木康嘉先生の講演録による)。 高見さんはもう76歳になる。ご夫人も認知症を患っておられ、これからのことが心配だと言っている。1年に1回の養父母への墓参訪中旅費、お墓建立支援など、切実な要望を抱えている孤児をこれからも支援していきたい。(松井) |