岡山と中国 2012年4月
平成24年4月
  214号


発行人 片山浩子
編集人 松井三平
友好都市・洛陽へ訪中団(4月8日~12日)
   高谷茂男市長、片山浩子会長ら44人 
       「洛陽牡丹文化祭」に参加、申窪村の「希望小学校」を訪問
  岡山市日中友好協会の片山浩子会長を団長とする岡山市民友好訪中団(34人)と、高谷茂男岡山市長や則武宣弘同市議会議長らを中心とする岡山市公式訪問団(10人)は、4月8日から同12日にかけて、友好都市・洛陽市を訪問、交流した。 
希望小学校児童全員と記念撮影
 
児童ら 「歓迎歓迎熱烈歓迎」
  訪問団は、8日、岡山空港を出発し、洛陽市で「第30回洛陽牡丹文化祭」に参加した。また、洛陽市長表敬訪問や歓迎レセプションにも出席したほか、河南省鄭州市や開封市なども訪ねた。
 4月9日夜8時から開催された「洛陽牡丹文化祭」は、昨年から中国文化部と河南省の共催という国家レベルで実施されている。
  6万人収容という新区体育場には、4万人余の市民や内外の来賓が参加し、歌と踊りの一大ページェントを展開、訪中団もショーを満喫した。

  それに先立ち訪中団は、洛陽市の郊外にある新安県の申窪村希望小学校を訪問、児童らと交流の時間を過ごした。
 希望小学校は、岡山市立陵南小学校と当協会が協力して市民募金320万円を集め1999年に校舎建設に協力した小学校。
  これまで、陵南小や花尻町内会など地域との交流もあったが、学校間の交流は停滞していた。3年前より協会訪中団が毎年訪問してきた。

  4月9日午後、訪中団は小雨交じりの天気の中、市内から約40分かけて同小学校に到着した。
  同小では、校門から校舎にかけて児童らが整列。『歓迎歓迎熱烈歓迎』と口々に叫び、笑顔で迎えてくれた。
  双方の来賓が紹介された後、高谷市長と則武議長があいさつ。市民訪中団を代表して元陵南小学校校長の高塚幸巳さんが子供らに呼び掛けた。
  高塚氏は、元小学校校長らしく、子供たちの目線で話し、勉学に励み岡山へぜひ留学してくださいとしめくくった。

  その後、記念品が贈呈された。高谷市長、則武議長に続いて、協会理事の高木文彦さんから文房具、荒木敏雄さんから顕微鏡2台、会員の西上忠志さんからは大きなビニール袋いっぱいに入ったサッカーボール、バトミントンセットなどのスポーツ用具や玩具が贈呈された。
  協会からは、陵南小学校から預かっていた基金を運用し、コピー複合機1台(7万8千円相当)を贈った。

  そして、今回の訪問団に同行していたソプラノ歌手の村上彩子さんが、日本の歌、西洋の歌など全5曲を披露。
  この中で村上さんは、『大海は故郷』という曲を中国語で歌い、子供たちを大いに喜ばせた。
  最後に、訪中団から子供たちにカバヤ食品協賛のお菓子や文房具などが入ったプレゼントが贈呈され、子供たちは嬉しそうに袋の中を覗き込んでいた。
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 友好   ’12   岡山市民友好訪中団   交流
                   岡山市公式 訪 問 団 
    Photo report
高谷市長と李市長(右)
 
洛陽市長を表敬訪問した片山会長(左)
 
洛陽市人民政府を訪問し李柳身市長らを囲んで
 
希望小で歌うソプラノ歌手、
村上彩子さん
希望小学校の児童にプレゼントを手渡す団員
 
申窪村希望小学校で児童の歓迎を受ける
 
「洛陽牡丹文化祭」 開幕式。6万人収容可能なスタジアムに4万人の観客、6,000人の出演者。
花火あり、踊りありのド派手なステージ。特等席の料金は980元、“外野席”は80元なり。
開封市の相国寺
 
龍門石窟の“美男におわす”
仏像の前で
 
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洛陽牡丹まつり in 岡山
                 岡山市半田山植物園
 両備グループが寄贈  「洛陽牡丹」 苗を200本
       松田久社長が高谷茂男市長に目録贈呈
松田社長(左)と高谷市長
  岡山市日中友好協会が主催し、岡山市と岡山市国際交流協議会が共催した「洛陽牡丹まつりin岡山」が、4月21日、岡山市北区の半田山植物園で賑やかに開かれた。

  当日は、両備グループから岡山市へ贈られる牡丹苗200本の贈呈式もあった。午前9時半から牡丹園内で行われた式では、両備ホールディングスの松田久社長が「大切に育ててください」と岡山市の高谷茂男市長に目録を手渡した。

  園内では、太極拳演武や牡丹の育て方教室などのイベントもあった。
洛陽牡丹苗贈呈・華武太極拳演武・育て方教室 
片山浩子会長
 
  牡丹の開花時期に合わせた岡山での当協会主催「洛陽牡丹まつり」(岡山市・岡山市国際交流協議会共催)は、4月21日、岡山市の半田山植物園で開かれた。

  主会場は、同植物園内の牡丹園。今年は、桜同様、牡丹の開花も遅れ気味だが、園内では鳳丹白や似荷蓮、盛丹楼など白系統の牡丹が咲き、洛陽紅なども咲き始めといったところ。
  その牡丹の中を散策する家族連れや、写真を撮りに来た牡丹ファンなどが行き交っていた。

  この日は、午前9時半から、両備グループから岡山市への洛陽牡丹贈呈式が行われた。“牡丹の花の精”を模してつくられたという牡丹仙女像の前に、関係者が集まり、両備ホールディングス社長の松田久氏が、岡山市の高谷茂男市長に、洛陽牡丹の苗200本の目録を贈った。
 
  これに対し岡山市側からは、松田氏に対し感謝状が贈られた。
  同洛陽牡丹園は、平成元年に岡山市制百周年を記念してつくられたもので、当時、両備グループが洛陽牡丹を寄贈している。

  このいきさつから、今回は当協会が創立30周年記念事業として洛陽牡丹を輸入、両備グループが牡丹園の拡充にと岡山市に贈呈した。

  この後、記念行事として、華武太極拳クラブの関係者による演武があった。演目は「牡丹太極扇」「呉式太極拳」「二四式太極拳」など。
  扇を使った演武や25人による集団演武に、牡丹園を訪れた人たちが盛んに拍手を送っていた。


牡丹太極扇
 
全員による24式太極拳

 

國忠氏による育て方講習

 

  牡丹愛好家らに対する「洛陽牡丹の育て方教室」も開かれた。

  樹木医でグローバルナーセリークニタダ代表の國忠征美氏が「洛陽牡丹は、洛陽産まれ。産まれた在所の状態に合わせて育ててやるのが第一」と、ユーモアを交えて解説。いろいろの質問に答えていた。
 
長春から初のミッション
        自動車など機械製造関連企業と交流 
 
  中国東北部・吉林省の省都、長春市からの経済ミッションが、4月3、4の両日、岡山を訪れ、県内の機械関係企業関係者と懇談、交流した。

  中国東北部では、大連を中心に瀋陽あたりまでが多く、関係者によると、長春からの経済視察団が来岡するのは、今回が初めてだという。
  一行は、長春市人民政府の肖万民副市長を団長に、政府関係者や企業経営者、それに岡山大学留学経験者ら7人。

  希望は、県内の自動車関連や鉄道車両関連企業との見学や懇談。
  このため、岡山県国際経済交流協会が協力し、関係企業に呼び掛け、自動車関連企業を中心に7社が参加。県関係者も加わって情報交換した。

  懇談では、長春地区への企業進出を要望されたという。県内企業も、関心を示す向きもあった。
  長春市は、自動車工業や鉄道車両製造面で、中国国内で先進地区として知られ、今回は東京と大阪で大掛かりな「経済交流会」を開催。この一部が、岡山を訪問したもの。 

中国人留学生  新入生歓迎会 
 
  県中国人留学生学友会(会長・石見卓、県立大学生)主催の中国人留学生新入生歓迎会が、4月21日、岡山市の岡山大学留学生会館で行われた。対象は4月に入学した留学生で、約50名が参加した。

  会には、大阪総領事館の教育部から王朝君領事、韓斌領事ら3名が出席。当協会からは黒住、高木両理事、松井事務局長らが出席し、新入生を激励した。参加した留学生は口々に希望に燃えて、学業に励むことを誓っていた。

 
皆で詰めました
      
“希望小へのお土産”団員らで袋詰め 
 
  当協会事務局では、4月4日、4日後に迫った市民訪中団の出発を前に、洛陽・申窪村希望小学校の児童たちに届ける“お土産”の袋詰め作業を行なった。

  集まったのは訪中団の役員等で、協力いただいたカバヤ食品のお菓子や、文房具などを一個一個丁寧に確認しながら、袋に詰めて段ボールに梱包した。
  その数は7ケースにも及んだ。参加者は子供たちの笑顔を思い浮かべながら心地よい汗を流した。
 
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当協会「中国語センター」 「運営委」 新設し開催
    
特別顧問に中山時子氏  代表に黒住理事が就任
    ビジネス中国語講座を開講
  岡山における今後の中国語教育の在り方・方策などを考えようという岡山中国語センター運営委員会が、3月26日、開催された。

  岡山市日中友好協会では、これまで、中国語センターの中国語講座運営は事務局任せになっており、講義内容や方針についても中国人留学生の裁量に依存してきた。
  そこで、浪乗り会を主宰してきた講師らが中心となり、今後の中国語教育の在り方を考え、実践的に講座の方針やセミナー開催などを通じて岡山における中国語教育向上の一翼を担おうと呼びかけられ開催されたもの。

  運営委員会では、経過と現状について松井三平事務局長が報告し、運営委員会設置の目的と性格について黒住昭子理事が提案した。
  黒住理事は、中山時子先生の教学精神と方針を堅持し、岡山の地で中国語教育を担える人材育成に貢献したいとの抱負や、あくまでも当協会のセンターとしての位置づけを明確にし、日中友好に貢献することを目的とすることを強調した。
  その後、運営委員が次のとおり選出され、中山時子先生を特別顧問に、岡山出身の中国語講師、道上知弘先生を顧問に選任した。

  運営委員会では、すでに実践している個人レッスンをはじめ、毎週火曜日夜6時半より「ビジネス中国語」を開講することを決定した。
  ビジネス中国語講座では、仕事に中国語を活かしたいと思っている方を募っている(申し込みは事務局へ)。

〔岡山中国語センター運営委員会〕
  代表:黒住昭子
  教務:岡崎郁子、国定剛
  委員:志茂香代子、水口一久、新剛好、星野耕平。

 
洛陽・希望小の記念品
           
岡山・陵南小に届ける
  中国・申窪村希望小学校を先に友好訪問した岡山市民友好訪中団関係者は、4月18日、市立陵南小学校(岡山市北区東花尻、平坂正夫校長)を訪れ、申窪小学校から託された記念品を届けた。

  これは、希望小学校を訪れた際、高塚幸巳元陵南小学校校長が陵南小学校に届けて欲しいと同校から預かったもの。記念品は、中国語の教材や両校の友好を綴った漢詩。
 当協会からは黒住昭子理事らが出席した。 

[岡山・中国三誌友の会の活動について]
   日中の相互理解深め友好に尽力
                副会長 岡 本 拓 雄
 
  皆さんは、『人民中国』という雑誌をご存じでしょうか。
  「中国を知るため」の日本語の月刊総合雑誌で、毎月5日、中国の首都・北京で発行されています。

『人民中国』を読もう
  この雑誌は、60年前の1953年に創刊されました。今年の4月号で通巻706号になりました。
  内容は、中国の政治、経済、歴史、考古、伝統、美術、観光、催事等、幅広い分野の情報を満載。美しいカラー写真も豊富です。

  A4判81ページ、一冊400円(税込)。当協会で取り扱っています。岡山の一般の書店では入手できません。
  協会では、中国三誌(当時、「人民中国」「中国画報」「北京週報」。後に「人民中国」一誌に統合)を通じて、中国についての知識と理解を深め、日中両国の友好に尽力すると共に中国三誌の普及を図るため、1988年12月、「岡山・中国三誌友の会」を結成しました。

月例会は225回に
  代表には、理事だった小路廣史氏を選びました。結成総会で、毎月人民中国誌を中心に読書会を開くことが決まりました。
  そして、今日まで継続して月例会を開き、今年4月に225回目を迎えました。結成当時、会員は10人でしたが、5年後に26人になり、15年後には45人になりました。
  例会には毎回、三島伯之協会会長(当時)が出席されて、日中交流の状況を解説しました。
  時には在岡中国人や学識者を招待して懇談しました。小旅行、忘年会、新年会を開いて会員の親睦を図りました。

  友の会の設立をきっかけに、人民中国雑誌社との交流が深まりました。1997年、中国三誌友の会50回を記念して開かれた祝賀会に、人民中国雑誌社の于明新東京支局長が出席され、感謝の祝辞を述べられました。
  2003年、北京で開かれた人民中国創刊50周年祝賀祝典には、片岡和男協会会長(当時)をはじめ、中国三誌友の会会員7人が参列しました。この席上、小路廣史友の会会長が表彰されました。
「人民中国」 の最近号
 

  2008年、20年間日中友好促進に尽力された小路会長が辞任され、綾野富美子氏と坂本佐和子氏が世話役に就かれました。

毎月第2木に例会
  現在は、毎月第2木曜日正午から約3時間、ピュアリティまきびで月例会を開いています。出席者は平均して13人です。

  「岡山市日中友好協会30年の歩み」の各年史の巻末に別枠で三誌友の会の活動を掲載しています。
  皆さんの参加をお待ちしています。

活動日誌
 2/29…後楽館高等学校中国語講師、王芳さん送別会(浪乗り会)
 3/ 8…国際婦人デー(大阪総領事館、会長代理黒住理事参加)
 3/ 8…三誌友の会例会
 3/16…岡山外語学院卒業式
 3/23…岡山市民訪問団旅行説明会(NPO会館)
 3/25…中国語検定試験(ノートルダム清心女子大学)
 3/27…日中教育交流協議会「悠久」発行
 3/30…黒井山パーク書道展開幕
 4/ 4…市民訪問団記念品袋詰め作業
 4/ 8…岡山市民訪中団出発、洛陽、開封、鄭州へ。44名(~4/12)
 4/13…三誌友の会例会
 4/18…陵南小学校朝礼に参加(申窪小からのお土産贈呈)
 4/21…洛陽牡丹まつりイン岡山(半田山牡丹園)
 4/21…中国人学友会新入生歓迎会

会員消息
【入会】
 新 剛好さん(瀬戸内市)
 
先憂後楽
  新年総会が終わり、あっという間に洛陽牡丹祭り訪中団の季節がやってきた。本年、当協会は、市民訪問団を呼びかける主催者としての役割を担った。内容的にも通常の記念行事への参加に加え、申窪村希望小学校への訪問と村上彩子さんコンサートなどの交流会を組み込み、記念に残る市民交流の旅になった。

  また偃師市への訪問は昨年の偃師市人民代表会議訪日団との交流実績もあり、熱い歓迎を受け、三蔵法師の故郷訪問がスムースに実施できた。
  このような協会ならではの、人の交流をメインとした訪中企画を、もっと市民にアピールしていければ存在価値もたかまるだろう。

  ところで当協会の組織は最近若返っている。他県の友好協会が軒並み高齢化に苦しみ若い人が入会しないと言われる中で、当協会は若い人の入会が続いている。要因は「浪乗り会」の発足。本気で中国語を学ぼうとする若者が増えてきているのは世相を反映しているが、友好運動もこのような若い人にバトンタッチしてこそ本来の任務を全うできることになる。
  友好運動はともすれば自己満足で終わってしまうキライがある。自分たちが『友好』しているという気分に浸ることだけで終わっていることが多い。

  いま世界の中で日本の置かれている位置、中国の政治経済の地位が増すにつれて日本の存在感が低下している。すでに日中友好は老後の楽しみではなくて、必要欠くべからざる日本の針路の選択なのだということを活動の中でアピールしていくことが今年度の大きな方針となってくるだろう(松)


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