設立35周年
2016年6月
平成28年6月
  239号

発行人 片山浩子
編集人 松井三平
記念碑建立30周年記念事業/岡山県日中懇話会
    西安「吉備真備記念碑」修復へ

  公園部分は西安市整備
  郷土の生んだ偉人、吉備真備の功績を記念、日中友好の証しとして1986年(昭和61年)、古都・西安市に建立された「吉備真備記念碑」の本格的修復が、今年、建立30周年を記念して行われる。西安市城壁管理委員会に修復を依頼し、今年秋10月に記念事業として完成披露となる予定である。

 今秋に完成披露目指す
  今回の修復整備事業は、建立当時、実行主体だった実行委員会を引き継いでいる岡山県日中懇話会(黒瀬定生会長)が中心となって、岡山県や西安市など関係者らと協議しながら取り組んでいる。

  記念碑については、10周年、20周年と記念事業を行ってきている。この間、20周年時には、全体的に傷みが目立って来ていたため、若干の補修をしたという。

  2009年(平成21年)に現地を訪れたときは、公園内の四阿周辺には竹などが生い茂り、四阿の茅葺き屋根も傷み、碑の傷みも少し進んでいた。

  2014年(平成26年)11月、改めて現地視察したところ、公園部分は西安市側が整備し直しており、当時の日本庭園風を一新して、市民の憩いの場としてきれいにされていた。当時、園内にあった説明板は、城壁上に移設されていた。しかし、碑の傷みは一段と進んだままだった。

  黒瀬会長らは、この現状を受けて西安市側と協議、碑の修復を決めたもの。
  修復は碑の表裏の石板を全面的に取り替え、石板には「山西黒」の硬い石を使う方針。

  県日中懇話会では、建立当時の募金残金を引き継いでおり、修復費用にはそれを充てることにしている。

  吉備真備記念碑は、西安市中心部の西安城壁、南門のすぐ東側(城壁外周)にある。付近一帯が環状公園として整備されており、記念碑を中心に吉備真備記念碑園として日本庭園風に整備されていた。

  同所は、真備が唐の時代学んだとされる国士監跡だといわれるところ。
完成当時の公園全景(1986年撮影)
  記念碑園の広さは約4千平方メートルで、西側に記念碑
、中央に広場、東側に築山を配し、四阿も設けてあった。

  記念碑は、黒大理石の台座の上に、高さ約1.8メートル、幅約3メートル、奥行き約1.5メートルの花崗岩の自然石を配置。

  表に「遣唐留学生 吉備真備記念碑」の文字と、石板に真備の線刻の姿絵。裏側には、碑の由来を中国語と日本語で刻んである。

  昭和61年5月に、当時の長野士郎岡山県知事や、尽力した岡崎嘉平太氏、西安市関係者ら多数が参加して華々しく除幕。建設費用は、建立実行委員会が組織され募金を集め、それが当てられた。

    傷みが目立った碑正面(2014年撮影)                   裏側の説明文も読みづらいほど(2014年撮影)
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 洛陽市文化財写真展 開催
         6月25、26日岡山シティミュージアム/写真等50点 

  岡山市の友好都市、古都・洛陽の文化財の写真を展示した「洛陽市文化財写真展」が、6月25、26の両日、岡山駅西口のリットシティビル南棟2階ひかりの広場(岡山シティミュージアム)で開かれ、多数の見学者らで賑わった。

  開幕式は25日午前、写真展会場のひかりの広場で行われた。
  大森雅夫岡山市長や片山浩子岡山市日中友好協会会長、それに、洛陽市側から来岡していた洛陽市文化財視察訪日団の余江寧団長ら5氏がテープカットし、オープンした。

  会場には、中国13代の王朝が都を置いたとされる古都・洛陽に残っている貴重な文化財の写真パネル約50枚が展示された。

  この中には、新石器時代の紀元前1800年から紀元前1500年頃の「二里頭遺跡」の発掘現場や出土品の写真がある。これらは、夏王朝の都の一つではないかと考えられており、改めて洛陽が中華文明の中心地であったことがうなずける。

  来場者は、写真パネルを一枚一枚巡りながら、長安時代の繁栄ぶりや、吉備真備に想いを巡らせていた。
  これは、岡山市と洛陽市の友好都市締結35周年を記念して両市と岡山市国際交流協会が共催し、岡山市日中友好協会が実施協力したもの。
 
貴重な文化財や発掘現場の写真がズラリ。
 
ひかりの広場は来場者で賑わった。
洛陽から博物館関係者ら 

  「洛陽市文化財写真展」出席などのため洛陽市文化財視察訪日団が、6月24日、岡山市を訪れた。
  一行は、洛陽市文物局副局長の余江寧氏を団長に、民間の博物館関係者らも含め15人。
 24日午後、来岡し、後楽園、岡山城、埋蔵文化財センターなどを見学。25日は写真展のオープニングに出席した。

  団員は、洛陽民俗博物館、洛陽市文物交流センター、洛陽囲碁博物館、洛陽龍門博物館、洛陽唐三彩博物館など、同市の官民文化財関係者がずらり。
  一行は、この後、京都や奈良の文化財などを視察、帰国した。
 
洛陽の文化財(写真展から) 

二里頭遺跡宮殿基礎群発掘現場
(紀元前・夏時代の遺跡)

東周皇帝賀六馬車坑(東周時代)

三人倒立雑技俑
(副葬器、漢魏時代のもの)
日中高校生交流
   上海へ事前調査団 (上海・上海第一中学を訪問)
                            岡山県日中教育交流協議会

  岡山県日中教育交流協議会(岡本啓会長)は、6月7日から同8日にかけて、本年実施する日中高校生相互派遣交流のため、交流予定校である上海第一中学を訪問し、交流内容等について協議した。
  訪れたのは、岡本啓会長と松井三平事務局長の2人。

  7日、上海浦東空港到着後、静安区にある上海第一中学を訪問。教職員食堂で昼食をご馳走になったあと、協議に臨んだ。
  上海側から、第一中学からは校長の朱立宏氏、徳育処主任の付暁琛女史等、上海市人民対外友好協会の濮勤綱常務理事、そして所属する静安区から外事弁公室の楼文博氏、同教育局の胡氏が同席した。

  協議は、訪中及び訪日の日程確認や交流内容、そして費用負担など多岐にわたった。
  協議会では、既に5月末で応募を締切り、6月18日に選考会を実施し、12名の参加生徒を決定。7月に2回の研修会を経て同31日の出発に備えている。
  上海側では、150人の応募者の中から12人を選考予定とのことで、同事業への期待の大きさを伺わせた。

  協議会ではこれまで、上海と大連との間で日中青年交流を10回にわたって実施して来ている。
  これまでの参加生徒の感想では、行く前と行ってからとでは中国に対する認識が変わったという声が多く、また日本を訪問した中国の生徒も抱いていた日本の怖いイメージがすっかり変わったと話している。

  百聞は一見に如かずという諺のとおり、実際に行って見て、触れ合うことの意義は何者にも変え難い。
  松井事務局長は「協議会は全くの民間団体で運営や実施準備など大変だが、青少年の輝く目を見るとやりがいを感じる」と話している。
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岡山市、洛陽市友好都市締結35周年記念
   洛陽での「吉備楽」、絆も深まり盛況でした

                           黒住教奏楽寮 楽幹 小 野 彰 盛

  4月21日、私は中国の洛陽市において吉備楽を演奏する機会をいただきました。
  これは、岡山市と洛陽市の友好都市締結35周年を記念して、黒住教の婦人会長が副会長を務めさせていただいている岡山市日中友好協会の友好訪中団(28名)が、4月20日から24日にかけて洛陽市を訪問した折に、交流会の一つである「日中民族音楽演奏会」において演奏したものです。
  またその一方で、大森雅夫岡山市長を団長とする岡山市の公式訪問団(10名)も同じ日に出発し、洛陽市を公式訪問していました。
                        「日中民族音楽演奏会」
                 箏と篠笛の演奏
               洛陽古琴学会の演奏

  洛陽市と吉備楽とのご縁は一昨年、10月16日に黒住教武道館を会場に、洛陽市の芸術家との交流会を開いたことに始まります。
  昨年9月12日、岡山市の大元・宗忠神社で開催された「鎮守の杜 吉備楽コンサート」に、洛陽古琴学会の楊虹会長が出演されました。
  この日、コンサートに先立ち、相互交流を深める目的で「日中伝統音楽交流協議書調印式」が神社参集所において行われ、その場で楊会長から今回の吉備楽演奏の出演依頼をいただいたのでした。

  20日は、朝に岡山空港より上海行の飛行機に搭乗の予定が、航路悪天候のため出発が2時間遅れ、更には上海からの鄭州行国内便も同じように遅れた関係で、洛陽市のホテルに到着したのが現地時間で夜中の12時を過ぎていました。
  あらためて中国の広さを身を持って体感した初日でした。

  21日演奏会当日、訪中団一行と別れ、演奏者は会場の「山陜会館」に行き、午後3時の開演に備えました。   楊虹会長、孫瑋珂洛陽古琴学会顧問と再会し、話が弾み、心が和みました。

 熊本地震へのお見舞も

  開演に先立ち、中国民族器楽学会から大森市長へ、先の熊本地震のお見舞い金が渡されました。
  日本側演奏者は、吉備楽として、兵庫県・鳥飼教会所の榊幹雄所長と私。篠笛、能管のプロ奏者として、阿部一成さん(新居浜市在住)。
  箏曲として、東京芸術大学三年生の佐藤美由樹さんの3組。
  吉備楽の演奏曲は「富士の峯」。2人での演奏なので箏は持っていかず、小野盛孝吉備楽楽長が親箏をつとめたCDを会場で流しながら、榊所長は笙を、私が篳篥と横笛を交互に、演奏しました。

  過去2回の交流演奏会は岡山でしたので、吉備楽の遠い先祖が中国より伝来した歴史の背景を思いながら、今回初めて彼の地で演奏させていただけたことは、私自身にとっても大きな喜びとなりました。
  中国側からは洛陽古琴学会をはじめ、北京、天津、鄭州、河南省の濮陽、さらに台湾からも参加していて、簫や石笛などの楽器が奏でられ、中国の長い歴史が感じられる心に沁しみ入る奥の深い音を表現されていて、訪中団一行の皆様は感銘を受けられていました。

  また、本年で10年目になる岡山市日中友好協会の緑化協力事業に、訪中団一行も参加させていただきました。
 場所は黄河沿いの丘陵地にあり、1キロメートル程の距離を皆で歩いて現場に到着。
  中国側の林業局の職員、地元農家の方々と一緒に汗を流し、女貞(トウネズミモチ)を約100本、植樹しました。
  この木は細かい根を張り土壌の流出を防ぐ効果があり、中国の環境改善に少しでも貢献することができたことになります。

  世界遺産の龍門石窟や、烏鎮への観光も、歴史、スケールの大きさに驚くばかりでした。
  今回の訪中で、洛陽古琴学会の皆様方からの吉備楽に対する熱い思いをあらためて強く感じさせていただきました。感謝しますとともに、40周年、50周年には、更なる日中友好の発展を望みます。
  音楽交流の絆もより深くして、次の機会には、大勢の吉備楽の楽人舞人と共に訪問させていただき、吉備舞を是非、洛陽の皆様に見ていただきたいと思います。
  また、同行した演奏者の阿部さん、佐藤さんとの出会いは有り難いものでした。

 音楽への思い誓い合う

  分野は違いますが、音楽に対する思いなどを語り合うことができて、自分にとって大きな刺激となり、「いつかまた一緒に演奏をしよう」と共に誓い合いました。
  より一層、吉備楽の稽古修行に励み、発展に努めるべく修練してまいりたいと思います。

  最後に今回の訪問に際し、岡山市日中友好協会の片山浩子会長をはじめ関係者の皆様方にはたいへんお世話になりました。厚く御礼申し上げます。有り難うございました。

 ※ この投稿は、黒住教の協力をいただいて、黒住教機関誌「日新」6月号に掲載されたものを、一部修正して転載したものです。

瀬戸内日中友好卓球 交流会理事会を開催 

  瀬戸内日中友好卓球交流会は、6月6日午後4時半より協会事務所で、本年度第3回理事会を開催した。
  会には大阪、香川、そして地元岡山から11名の役員が集まり、本年3月に派遣した「青島市卓球訪問団」の
報告や来年の訪日団受け入れなどについて熱心に討議された。
  特に、訪問団については、団長として引率した丸川真一氏が、2年前の第1回訪青と比較して、その歓迎ぶりが際だっていたことや、青島市内の小学校を3校も訪問して交流を深めたことなどが報告され、来年の受け入れについて参考にしていくこと等が話し合われた。

  また、卓球を通じて技術の向上を図り日中友好に貢献するという設立趣旨に沿って今後の活動を展開していくことなどが話し合われた。

  また、会員拡大により財政基盤の増強をはかり、来年度の受け入れ準備を進めていくことを確認した。

  (写真は、このほど発行された交流会の活動を紹介している第4号会報「一縁融合」) 

大連市から訪日団 友好親善を深める 

  所用で訪日していた大連市人民対外友好協会の呉智超副会長と曲世成秘書長が、6月1日岡山に立ち寄った。
  日中高校生交流でお世話になっている岡山県日中教育交流協議会(岡本啓会長)が、岡山市北区の苫田温泉「泉水」で歓迎会を催した。

  歓迎会には、両氏に加えて大連外語学院日本語副学院長からこのほど岡山商科大学の教授として着任した宮偉先生、そして協議会からは岡本啓会長、松井三平事務局長、それに旅行会社アジア・コミュニケーションズからは西上普美さんが参加して一行を歓迎した。

  大連とはこれまで大連第一中学と5回、大連教育学院附属高級中学と1回、計6回にわたって高校生交流団が訪問しており、仲立ちとして対外友協や宮氏には大変お世話になっている。
  最初に岡本会長が歓迎の言葉とこれまでの交流協力へのお礼の挨拶。呉副会長からは、今後様々な形で教育交流を促進し、そのために協力していきたいとの抱負が述べられた。

  訪日は数回という呉副会長は、岡山は初めてで、是非温泉宿に宿泊してみたいとの要望があり、市内のホテルをキャンセルし、急遽「泉水」を手配したもの。日本風の旅館に感激していた。
 
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 協会に「中山文庫」を創設
                     故中山時子氏の遺志を生かし事務局内に整備
                     参考文献、研究記録、テキスト類、専門書等

  お茶の水女子大学名誉教授 中山時子先生がご逝去されて5カ月になります。中山先生が長年研修室として多くの方を育てた、東京都練馬区の「大泉公館」もその役目を終え、整理が始まっています。

  公館には先生の研究テーマである「老舎」など、文学作品や、食文化に関する文献、中国語に関する資料など、数多くの書物が残されました。

  この度、それらの貴重な資料の中で特に中国語教育に関するものを、優先的に当協会の中国語センターにお譲りいただけることになりました。

  先生が執筆や監修をなさったものを始めとするテキスト類、国内外の参考文献、専門辞書、先生直筆の研究記録などを『中山文庫』として協会事務局に保管しています。

  会員の方は自由に閲覧できるようにしてありますので、ご関心のある方はどうぞお気軽にお越しください。

  今後、これらの貴重な資料と共に、中山先生のご遺志を受け継ぎ、より良い日中交流のための中国語学習向上に役立てていきたいと思います。  (黒住昭子記)

がんばって います  元気です
   教えること大好き 素晴らしい校歌に感動
                        洛陽から派遣された 中国語の講師 陳文静 さん

みんな勉強熱心で礼儀正しい
  今年3月30日、岡山市の招請を受けて洛陽市から岡山市立岡山後楽館中学校・高等学校に、中国語の先生としてやってきた。
  岡山は当然初めて。「きれいな街で、人はみんな優しい。早く慣れました。たくさんの人々の支えに感謝しています」。

  同校では、高校で5クラス約80人の生徒に中国語を基礎から教えている。「みんな勉強熱心で、礼儀正しく、教えていて本当に気分がいい」。
  しかし、授業中寝ている生徒がいると「私は親切だから、起こしますよ」。洛陽では、洛陽師範学院(大学)で、日本語を教えていた。先生としてのキャリアは約10年。

  岡山へは自ら希望してやってきた。そして後楽館高校へ。「美しい学校ですね。同僚の先生もみんな親切です。授業のことや教育のことなどいろいろ語り合っています」。
  中高一貫教育校という特色を持つ同校の校訓は『愛と創造』。「先生方も校訓の目標と同じ様に子供たちに接しておられる。子供たちに対する愛を感じました」。

  素晴らしいと思ったのは校歌。「初めて聴いた時、本当に心が落ち着きました。大好きです」。
  岡山ドームで開かれる同校恒例の中高合同体育祭にも参加した。「面白かった。集団の演技が多いですね。応援も盛り上がっていたし感動しましたよ」。

  家族は洛陽に残しており岡山では一人暮らし。休日には日本語の勉強会にも参加。暇を作っては「神戸や姫路にも行ってきました」。
  家族は、ご主人が洛陽師範学院の体育教師、そして5歳の娘さん。その家族が今夏、7月中旬にも岡山にやってくる。
  「1ヵ月くらいいるかもしれません。岡山を案内しますよ」と目を輝かせる。妻として母親として、今が一番待ち遠しい時間かもしれない。

  最後に先生の表情に戻ってきっぱり。
  「教えることは大好きです。私の任務として、中国語をきちっと教えたい。そして、創造性を高めるように、自分で勉強するという意欲を持ってもらえるように教えていきたい」。
 岡山滞在は一年間の予定だ。       

会員消息
【入会者】
    竹内 明文さん(浅口市)
活動日誌
  4/28…4月号会報発送
  4/29…中国語合宿(道上講師。神道山鶯鳴館~30)
  5/ 4…黒田雅夫さん訪問(京都・亀岡)
  5/ 7…中国商標展覧会(瀬戸内市立美術館)
  5/14…岡山県日中教育交流協議会総会・理事会(県生涯学習センター)
  5/18…岡山市国際交流協議会総会(西川アイプラザ)
  5/23…関西テレビ来岡(協会事務所)
  6/ 1…大連市人民対外友好協会歓迎会(教育協「泉水」)
  6/ 2…「京都廟嶺開拓団の足跡を尋ねる旅」への協力要請。
           中国大阪総領事館。(関西テレビ、松井専務理事)
  6/ 6…瀬戸内日中友好卓球交流会理事会(協会)
  6/ 7…日中高校生交流下見(~8。上海、蘇州。教育協)
  6/ 9…元上海市民政局長馬伊里一家来岡出迎え(岡山空港)
  6/10…会報編集委員会(協会)
  6/15…第三回理事会
  6/18…日中高校生交流派遣生徒選考会(県生涯学習センター)
  
先憂後楽
  5月29日付の山陽新聞紙上で協会の片山会長が、大森岡山市長、阿部岡大副学長らと対談した。司会は越宗山陽新聞社会長というビックな顔ぶれ。記事を読まれた会員の方も多いと思う。

  内容は、岡山市の中長期ビジョンについてそれぞれの立場からコメントするというものだったが、片山会長は、最近の中国からの福祉交流の要望について、福祉団体や専門学校、日本語学校、福祉関連産業などが一体となった「チーム岡山」で人材育成などの面で貢献できるのではないか、と具体的な提言をしている。

  確かに本年4月に訪日した天津市訪日団は、旭川荘をはじめ、川崎医療福祉大学、岡山外語学院などを視察して、今後の具体的な交流拡大に期待を寄せていた。旭川荘では末光理事長が、日本のスタイルを丸飲みにするのではなく、中国式の高齢者福祉施策を確立してほしい、そのために旭川荘が培ってきたノウハウで協力していきたいと抱負を述べていた。

  中国では、ファンドが巨大な老人施設を建築し、入居権を販売し、集めた資金を様々な方法で運用するという、投機的な対象となっている例もみられ、老人のためというにはほど遠い施設もあるようだ。

  一方、最近の傾向は人材育成がもっとも大切だと多くの人が気づき、日本との協力を希望している。

  このような中で、協会としては、岡山と中国の福祉交流のお手伝いをしていきたい。福祉研修受け入れや、介護福祉士の資格取得、また福祉器機の導入や共同開発など、それぞれのニーズを出し合い、平等互恵、相互扶助の観点で、よりよいプラットフォームを築いていきたい。      (松)


「岡山と中国」ご希望の方にはご郵送いたします。  
また、ご入会いただくと、毎月お手元へお届けいたします。入会案内をご覧ください。


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