2021協会設立40周年へ
2019年2月
平成31年2月
  255号

発行人 片山浩子
編集人 松井三平

 2019年度定期総会
 協会の創立40周年記念事業GO!
 青年部を支援、青少年の交流推進 

友好都市・洛陽へ4月市民友好訪問団
片山浩子会長

  認定NPO法人岡山市日中友好協会(片山浩子会長)は、2月16日、岡山市北区のANAクラウンプラザホテル岡山で、2019年度(平成31年度)定期総会と新春互礼会、そして記念講演会を開いた。
  総会では、前年度の事業報告書、活動計算書を承認、新年度の事業計画書案と活動予算書案を審議の上、原案通り承認した。 役員改選では片山氏を会長に再選した。
  記念講演は、岡山大学名誉教授で上海交通大学客員教授の森田潔氏が「上海滞在2年で得た、日中友好への想い」について話した。

  総会は午前9時半に山本直樹理事の司会で開会、荒木敏雄理事を議長に選出、議案説明には松井三平専務理事が当たった。
  監査報告は室賀康史監事が行ない審議の上、了承された。
  任期満了に伴う役員改選では、片山氏を会長に再選、副会長の4氏も全員留任した。
  片山氏は「国の交わりは民のあい親しむにあり。日中関係の発展には民間の友好交流、特に国民同士の絆を深めていくことが極めて大事だと言われております。誠にその通りだと思います。本年も会員の皆様と共に行政や各界各層の方々と力を合わせて日中の友好交流の推進に尽力していきたい」と決意を述べた。
  記念講演では、森田氏が自らの体験を踏まえながら、日中の民間交流の重要性を語りかけた。

2019年度定期総会(議長・荒木敏雄理事)













 新春互礼会は正午から開かれた。来賓には、中国駐大阪総領事館の李天然総領事、衆議院議員の逢沢一郎氏、日中友好会館の江田五月顧問、岡山市長代理の那須正己副市長ら各氏が顔をそろえた。
  また、中国からの留学生らも招待され、賑やかに懇談した。

 2019年度
   活動方針・事業計画

  本年度の事業・活動計画については、協会創立40周年を迎える2021年を目指し、3カ年計画で記念事業と重点的に取り組んでいきたい。
  1949年に全国で初めて「日中友好協会」の看板を掲げた協会の貴重な歴史的資料が多く保存されていた。
  昨年、神奈川大学の協力を得て、大まかな資料整理に着手したが、更に整理検証、記録として出版する方針である。
  合わせて来年度には展示会と講演会を開く準備を進めたい。現在、神奈川大学の内山完造研究会でも岡山で報告会を開催する準備を進めており、当協会と共同して取組みたいと考えている。
  これら一連の事業に必要な経費については、広く寄附金を呼びかけ、初年度100万円の目標をたてている。

  友好都市間の交流については、友好都市の洛陽市、天津市、上海市との交流を引き続き展開していく。
  洛陽市とは、4月の洛陽牡丹文化祭へ参加する市民訪中団派遣をはじめ、民族音楽交流や教育交流などとも取り組むことにしている。
  天津市とは昨年11月の訪日団交流を踏まえ、医療福祉の交流を促進、上海市とは、福祉交流や内山完造先生の顕彰事業、青少年交流を実施していく。

  青少年の交流については、高校生、大学生など若者同士の積極的な交流を促進したい。特に、訪日客が増えているのに対し、訪中者が圧倒的に少ない現状を打破すべく、青少年の交流訪中団を増やすことに取り組みたい。
  在日本の中国人や組織との交流も重要だ。岡山を管轄している中国駐大阪総領事館は李天燃総領事の強力な指導の下、西日本の日中関係団体、華人華僑との交流を積極的に展開している。
  国際婦人デー、国慶節などの節目の行事などには積極的に参加し、相互理解向上の取り組みを深めていきたい。
  岡山県中国人留学生学友会は岡山県下の中国人留学生の組織として、岡大を中心に活動している。春季、秋季新入生歓迎会や交流事業には青年部を中心に参加し、共催での交流も提案していきたい。

  協会の組織継続発展については、後継者の育成と財政基盤確立が前提条件となるので、昨年発足した青年部の育成強化に取組むとともに、友好活動と絡めた事業を計画し、財政の健全化につなげたい。

  中国語センターは、今期より就任した岡崎郁子教授の指導のもとに、一般講座の継続と企業の赴任者研修や通訳翻訳にも対応できる人材を育て、体制を整えていきたい。    (松井専務理事・記) 

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 中日関係は正常な発展軌道に
                          中国駐大阪総領事  李 天 然 氏

  2018年は中日平和友好条約締結40周年記念の年で、やっと中日関係は正常な発展の軌道に戻りました。
 岡山では友好交流会議が盛大に開かれ、中日友好に関わる仲間が一同に会し語り合いました。そして地域の発展に向けて、新たな枠組みと新たな原動力に決意を新たにしました。中日友好が永遠に続くことを願っています。
 
 発展と繁栄に大事な二国関係
                               衆議院議員  逢沢一郎 氏
    日中関係は、北東アジアの発展繁栄を考えれば、また全世界的に見ても最も大事な二国関係の一つだ。
  来年は東京オリンピック・パラリンピックの年だ。そして2年後には北京で冬季オリンピックがある。様々な面で日本と中国の新しい関係が世界をリードしていくことになる。そんな時代になるために頑張って行きたい。

青年部の発足は本当に嬉しい
                 
日中友好会館顧問  江田五月 氏  

  日中間には人々の長い交流の歴史があるが、最近、若者の交流が少ないとの声がある。そんな中で、岡山市日中友好協会に青年部ができたそうで本当に嬉しい。
  上海でも〝AKB48〟の上海版があるそうだ。ボクらの知らないところで若者の交流は進んでいます。お年寄りも若者も、やはり人々の交流が良い関係をつくるのです。



 役員改選
     片山氏を会長に再選
               新理事に岡﨑郁子氏、星野耕平氏

  岡山市日中友好協会は、2月16日開かれた2018年度定期総会で、任期満了に伴う役員改選を実施。片山浩子氏(岡山外語学院理事長)を会長に再選した。
  副会長には、近藤弦之介、永山久人、土井章弘、黒住昭子、宮本光研の各氏、専務理事には松井三平氏をそれぞれ再選した。
  理事には、佐藤芳郎、牛田和子、山本直樹、荒木敏雄、猪木正実、岡﨑登、塚村淑子の各氏に加え、岡﨑郁子、星野耕平の両氏を新たに選任。赤木宣雄、高木文彦、道上知弘の各氏は退任した。
  監事は、高渕宣雄、室賀康史の両氏が再任。  任期は2021年2月までの2年間。 

2019年度(平成31年度)   
    
岡山市日中友好協会 役員一覧表
                                                 (順不同、敬称略)
  役 職      氏   名         所     属         
  顧 問    伊原木 隆 太      岡山県知事             
   〃    大 森 雅 夫   岡山市長  
   〃     槇 野 博 史   岡山大学長   
  会 長    片 山 浩 子   岡山外語学院理事長  
  副会長   近 藤 弦之介   太陽綜合法律事務所代表弁護士  
   〃    永 山 久 人   下津井電鉄代表取締役  
   〃    土 井 章 弘   岡山旭東病院院長  
   〃    黒 住 昭 子   黒住教婦人会長  
   〃    宮 本 光 研    長泉寺名誉住職  
 専務理事    松 井 三 平   アジア・コミュニケーションズ代表取締役  
  理  事   佐 藤 芳 郎   佐藤芳郎公認会計士事務所所長  
   〃   牛 田 和 子   広報委員会  
   〃    山 本 直 樹   広報委員会  
   〃    荒 木 敏 雄   事業担当  
   〃    猪 木 正 実   広報委員会  
   〃    岡 﨑   登   ANAクラウンプラザホテル岡山取締役  
   〃    塚 村 淑 子   塚村造園土木取締役  
   〃    岡 﨑 郁 子   吉備国際大学特任教授  新
   〃    星 野 耕 平   青年部代表  新
  監 事   高 渕 宣 雄   ビジョン経営研究所所長  
   〃    室 賀 康 史   室賀ネジ機工代表取締役  
  参 与   江 田 五 月   日中友好会館顧問  
   〃    逢 沢 一 郎   衆議院議員  
   〃    山 下 貴 司   衆議院議員・法務大臣  
   〃    津 村 啓 介   衆議院議員  
   〃    高 橋 戒 隆   岡山県議会議長  
   〃    宮 武   博   岡山市議会議長  
   〃    髙 木 晶 悟   トマト銀行取締役社長   
   〃    黒 瀬 定 生   岡山県日中懇話会会長  
   〃    岡 本   啓   岡山県日中教育交流協議会会長  
   〃    松 田   久   岡山市国際交流協議会会長  
   〃    加 計 孝太郎   岡山理科大学総長・加計学園理事長  
   〃    井 尻 昭 夫   岡山商科大学学長  
   〃   楠 木 忠 司   岡山市洛陽市友好都市議員連盟顧問  
   〃    磯 野 昌 郎   岡山市洛陽市友好都市議員連盟会長  
   〃    岩 本 一 壽   岡山県済生会・支部業務担当理事・常務理事  
   〃    越 宗 孝 昌   山陽新聞社取締役会長   
   〃    中 島   博   ナカシマホールディングス代表取締役会長  
   〃    貝 畑 雅 二   貝畑学園理事長  
   〃    漆 間 宣 隆   岡山県宗教者の会会長  
   〃    村 上   尚   瀬戸内日中友好卓球交流会会長  
   〃    末 光   茂   旭川荘理事長  
   〃    森 下   治   長瀬産業取締役常務執行役員  
   〃    森 田   潔    岡山大学名誉教授、上海交通大学客員教授   新  
※顧問及び参与は会長の委嘱による                           

平成31年度(2019年度) 事業計画 
  今年度の事業計画については平成31年度 事業計画書、および平成31年度 活動予算書を参照 
平成30年度(2018年度) 事業報告 
  昨年度の事業報告については平成30年度 事業報告、および平成30年度 活動計算書を参照 
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 報 告 
 西日本地区日中友好交流大会&「対話関西」
    交流覚書調印、大会宣言採択
        交流会で松井専務理事が提言・報告

横溝政資副代表
  第3回西日本地区日中友好交流大会&『対話関西』交流イベントが1月29日、大阪市内のホテルニューオータニ大阪で開かれた。
  本イベントは、大阪府・大阪市・大阪府議会日中友好親善議員連盟・日中経済貿易センター・大阪商工会議所・西日本地区日中友好協会・中華人民共和国駐大阪総領事館の共催によって開催された。

  参加したのは、各自治体や地方議員、西日本地区の日中友好協会が中心に、中国からは東北4省区訪日団など、約500人。当協会からは松井三平専務理事と星野耕平青年部代表、横溝政資同副代表が出席した。

  開幕式では松井一郎大阪府知事、李天然中華人民共和国駐大阪大使級総領事、梶本徳彦大阪府日中友好協会会長らが挨拶。程永華中華人民共和国駐日本特命全権大使による基調講演が行われた。

  程大使はその中で、2018年に日中貿易額は再び8.1%伸び3276億ドルに達し、人的往来は2年連続1千万人を超えたことや、昨年11月に上海で開催された第1回中国国際輸入博覧会で日本は出展172ヶ国の中でトップの出展企業数468社・出展面積約2万平方㍍であった事に触れ、両国の全方位での経済貿易協力拡大の明るい見通しなどが語られた。

  午後からは、交流大会並びに懇親会が開催された。その中では「大阪市と大連市との友好協力関係構築に関する覚書」「日中友好協会関西ブロックと東北4省(区)友好協会との友好交流覚書」の調印式が行なわれ「第3回西日本地区日中友好大会宣言」が採択された。

  その後は分科会として「地方政府対話」「人大・議会対話」「友好団体交流会」「企業出展交流会」の各部屋に別れ、活発な議論が行われた。
  その中の友好団体交流会では、松井専務理事が、当協会の歴史や青年部等の紹介、及び今後の活動や提言などについて報告した。

  冒頭、李総領事の挨拶にもあった、当イベントで両国の地方の強みを整理統合し、共存共栄の実現、という趣旨が着実に歩みを進めていることが感じられた。    (横溝政資・記)
 
日中高校生交流
教育交流報告会

報告する松井専務理事
  日中の高校生がお互いに訪問し交流する「2018 STUDENT EXCHANGE in 上海&岡山」の教育交流報告会が、2月9日、岡山市の岡山県生涯学習センターで開かれた。

  報告会には、交流に参加した岡山側の高校生9人を始め、その関係者ら約30人が出席した。まず、主催者の岡山県日中教育交流協議会の岡本啓会長が「この交流が、将来、進路に大きな影響を与える体験になったり、語学学習の大切さを改めて認識する機会になったりしている。深い交流ができたと思う」と挨拶。

  参加者からは「この研修で私は中国へのイメージが180度と言っていいほど変わりました。文化や言葉の壁を超えて理解し合うことの大切さ、日本と中国の似ているところ違うところ、切れることのない友情を築くことができたこと、自分の成長を感じられることもできました」。
  また「中国と聞けば、きっと日本人の方々はニュースやSNSの情報だけで嫌なイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。とりあえず現地へ行ってみる、そして体感する。絶対に価値観や固定観念も全て変わると思います」といった報告も。

  参加者からは、現地に行って自分で確かめることの大切さ、直接触れてみて理解することの重要さを感じたとの声が多かった。

活動日誌 
 1/16…中国銀行訪問
 1/18…互礼会打合せ(協会)
 1/23…中国語打合せ(西川アイプラザ)
 1/24…岡山県病院協会(衛生会館)・協会理事会・総会最終打合せ
 1/25…西日本日中友好会議(ホテルニューオオタニ大阪)
 1/30…岡山県経済団体連絡協議会事務局会議(岡山商工会議所)
 2/ 1…RSKラジオ出演(専務理事)
 2/ 5…岡山市民病院訪問
 2/ 8…RSKテレビ出演(西大寺高校生)
 2/ 9…日中教育交流協議会高校生報告会(県生涯学習センター)
 2/16…協会総会・講演会・互礼会(ANAクラウンプラザホテル岡山)
 2/27…三重県日中友好協会訪問
 2/28…「岡山と中国」会報発送
先憂後楽
  春節が過ぎ、元月(正月)の最初の宵(夜)という意味の元宵節も終えると、中国は本格的な新たな年の始まりとなる。元宵節には湯圓というゴマ団子の汁を食べ一家団欒を楽しむ。このような節目節目の伝統行事は、きちんと受け継がれ、生活に密着している。日本でも農暦を基準とした行事は残っているが、少しずつ薄れてきている。このような伝統行事を日中比較しながら、在住の中国の方と一緒に楽しむのも面白いのではないか。

  協会も新年の行事を皮切りに、いよいよ本年度の活動がスタートした。記念講演会で、森田潔前岡大学長は、日本に来る中国人は増えているが、中国を訪問する日本人が少ない、これを是正するために、尽力したいと強調しておられた。

  今年は6月に大阪でG20サミットが開かれ、10月には岡山でG20保健大臣会合が開催される。中国からも大臣級の方が来岡され、多くの場面で日中両国の接触の機会が増える。この意義は大きいが、やはり両国間の相互理解を深めるには市民同士の交流拡大が不可欠。

  観光、青少年交流、友好訪問と各分野での中国訪問を拡大していくために、旅行社、行政、友好団体などが一体となり促進の工夫をしていく必要がある。協会がその一翼を担える存在でなければならない。   (松) 



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