認定NPO法人 設立記念式 |
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岡山市日中友好協会(土井章弘会長)は、設立40周年記念式を9月4日午前10時半から、岡山市北区のANAクラウンプラザホテル岡山一階「曲水」で開催した。当日はコロナ禍と重なり参加者を極力絞り込むなど簡素な式典となったが、中国からのビデオメッセージも寄せられ関係者の意気込みは大いに盛り上がった。 |
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日中相互理解と信頼の増進を | ||||||
中国駐大阪総領事館の薛剣総領事と洛陽市人民対外友好協会の張璞副会長はビデオメッセージを寄せた。 また、永年会員の表彰や、40年の活動を振り返ってのスライド映写、洛陽市から贈られてきた都市紹介ビデオの上映なども行なわれた。 コロナ禍対応については、ガイドラインに則り感染防止対策を徹底「人数は50人以内、会食なし」での開催にこぎ着けた。 開会では先ず土井会長が挨拶。初代会長の赤木五郎氏が発した設立宣言を引用して「日中両国民の架け橋として、積極的に交流を推し進め、相互理解と信頼を増進させ、永遠の日中友好のために尽力する」という精神を、継続していきたいと決意を述べた。 来賓では最初に、永年会員でもある衆議院議員の逢沢一郎氏が挨拶。 40年の長きにわたり協会を繋いで頂いた先輩方、そして前会長の片山氏、現会長土井会長を讃えた上で「天国におられる岡崎嘉平太先生が天からニコニコしながら喜んでおられる様子が見えるようだ」と感慨深く語った。 岡山市の大森雅夫市長は、洛陽市との友好都市40周年でもある今年、協会が40歳を迎えたことを祝福し「行政と一体となって官民挙げての友好を盛り上げていこう」と力強く挨拶した。 最後に盛り上げたのは、山陽新聞社の松田正己社長。古代では吉備真備、近代では内山完造、岡崎嘉平太などを輩出した中国との交流の伝統ある岡山で、協会がその伝統を受け継ぎ40周年を迎えたことを讃え「賛助会員としても今後も支えていきたい」と激励した。 |
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総領事と洛陽からビデオメッセージ | ||||||
薛総領事は、日中友好の伝統ある岡山の地でその伝統を受け継いで40年もの間、活動している岡山市日中友好協会に祝賀の意を伝えた。 そして、今年が中国共産党100周年にあたり「小康社会」を実現したこと、世界各国との間で平和・発展・協力・友好・ウインウインの関係を築き、人類運命共同体の構築を進めること、更に来年の日中国交正常化50周年に触れて、「市民みんなで日中友好」から「国民みんなで日中友好」のムードを盛り上げようと、流暢な日本語で挨拶した。 張璞氏は、協会の洛陽市との交流活動の歴史を細かく紹介し、友好都市40周年にもあたる本年、輝かしい未来に向かって共に歩んでいこうと呼び掛けた。 会場では、張副会長からこの祝賀式のために贈られてきた書画が披露された。会員の大川泰栄さんと志茂香代子さんに掲げられた書を松井専務理事が中国語で読み、解説した。 『山川異域、風月同天、以徳為隣、世代友好』という五言絶句が見事に揮毫され、参加者から大きな拍手が沸いた。 |
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永年会員個人6氏 法人5法人を表彰 | ||||||
永年会員表彰で表彰されたのは、35年以上在籍している会員が対象で、個人が逢沢一郎氏、宮本光研氏、菅波茂氏、大道寺正子氏、笹野佳子氏、松井三平氏の6氏。 法人では中国銀行、五洋工業、加計学園、トマト銀行、RSK山陽放送の5法人。
コーヒーブレイクでは、参加者はお茶を飲みながら、洛陽市から送られてきた紹介動画を鑑賞した。 最後に、協会の森田潔副会長が謝辞を行った。 森田氏は、来賓や参加者へのお礼を述べた後、自身の岡山大学学長時代の留学生ネットワーク構築や第六高等学校に留学した郭沫若氏の顕彰活動にも触れ、日中友好の大切さを話し、引き続き岡山市日中友好協会への協力を呼び掛け、幕を閉じた。 |
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岡山市日中友好協会設立40周年記念として制作しましたDVD「岡山と中国」(記録と記憶)の利用方法について、ご案内させて頂きます。 「訪中時の記事(写真)を探したい」「○年に何があったか知りたい」「当時の役員を探したい」「訪中記録を知りたい」等々。DVDを開いて検索することで〝簡単〟に調べることができるようになっています。 先ずDVDをパソコンで開いて見てください。『最初に読んでください!』の項目が出ます。そこに詳しい活用方法、検索方法が具体的に説明してあります。 ここでは、その説明の〝補足〟をしておきます。 1.DVDをパソコンにセットして使用する場合、会報の「表示」、「検索」はできますが、キーワードの追加、修正、削除などはできません。従って、パソコンに「岡山と中国」のホルダーを作り、それにDVDのホルダー、ファイルをコピーして、以後、これを使用してください。 2.一覧表の「キーワード」欄は書籍や書類などに付ける付箋をイメージしてください。キーワードを入力すれば、「キーワード」欄に同じ文字、記号が含まれる号数を表示します。 3.キーワードの変更(追加、修正、削除)は一覧表を表示し、該当号数の「キーワード」欄で行ってください。なお、変更した場合、エクセルでは「変更内容の保存」を聞いてきますので保存してください。 キーワードの工夫で、使い勝手のいいDVD「岡山と中国」にしてください。 (山本直樹・記) |
○ 論語教育実践成果発表会 ○
日中小学生が紹介、発表 |
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「論語」教育と取り組んでいる日中の小学校関係者と子どもたちが参加したオンラインによる実践成果発表会が、10月13日、岡山市の就実小学校と上海・思言小学を結んで開かれた。 就実小学校では、会場の「アリーナ」に、西井泰彦就実学園理事長、土井章弘岡山市日中友好協会会長、岡本啓県日中教育交流協議会会長、山部英之就実小学校校長等。 それに論語教育を長年にわたり推進している森熊男岡山大学名誉教授が参加。子どもたちは、5年生2クラス34人が出席した。 上海側は、上海市人民対外友好協会や思言小学関係者が「多目的ホール」に集まり、子どもたちと共に参加した。 先ず孫美紅思言小学と、山部英之就実小学校の両校長の挨拶があり、子どもたちの発表に移った。 子どもたちは、論語をお互いに集団朗読したり、日本語で読んだものを英語で紹介、また、書道で表現したり、日頃の成果をお互いに発表しあった。 実践発表では、孫校長と山部校長が、現在の取り組みについて報告。徐静波復旦大学教授が論語教育の歴史などについて解説した。 これら報告や発表を受けて、森熊男名誉教授は「論語は自信を持って学んで欲しい。この学校では、学校と保護者が連携して論語教育と取り組んでおり、この実践は素晴らしい」と強調していた。 |
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テレビせとうち 岡山洛陽友好都市締結 記念特番11月11日放送 |
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テレビせとうち㈱は、11月11日、岡山市洛陽市友好都市締結40周年を記念した特番「市民みんなで日中友好」を放送する。 両市の40年にわたる友好交流を振り返り、岡山市と洛陽両市を結んでの両市長オンライン対談や、洛陽・白馬寺と岡山・長泉寺を結んでの〝雲上に響け!日中友好の鐘の音〟交流など、各種の記念事業も紹介する。 両市の市長や、ANAホールディングス相談役の大橋洋治氏、当協会の土井章弘会長、片山浩子前会長、日中緑化事業に貢献した張博氏等も取材している。 放送時間は、11日午後5時15分から同45分。 |
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青年部「水蜜会」が 友好バドミントン大会 |
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当日は「スポーツの日」でオリンピックも真っ最中とあって、日本中がスポーツの祭典に熱狂している中、水蜜会も負けじと国際的スポーツの大会を楽しみました。 感染症対策をしながら、人数も制限しての開催でしたが、日中友好バドミントン大会は約2年ぶりの開催とあって、参加者は笑い声の絶えない中で日中の垣根なく良い汗を流していました。 水蜜会では今後もスポーツ、文化、言語といったフランクな日中交流をまじめに楽しんでいきたいと考えております。ご興味ある方はぜひご参加ください。ご連絡は当会まで。 当日の様子は動画として水蜜会の公式Facebookでもご覧頂けます。(横溝政資・記) |
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故 森崎岩之助氏を悼む 日中の青少年、教育交流に尽力 |
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森崎先生は、岡山上海便が就航したのを契機として、平成11年に日中間で青少年の教育交流を進めるため、故江草安彦旭川荘理事長らとともに上海を訪問、日中教育交流協定を締結し相互交流の道を拓かれ、帰国後、日中教育交流協議会を設立された。 小生はその時に事務局長として先生と活動させていただいた。新型コロナの感染拡大により、現在はオンラインでの交流を余儀無くされているが中国との教育交流は綿々と続いている。 森崎先生とは、協議会の活動以外に和気閑谷高校の同窓会二九和会や、福武教育財団の関係で度々ご旅行をお供させていただいた。 新疆ウイグル自治区のカラクリ湖での馬上のお姿やフィンランド教育視察旅行でヘルシンキの街中をご一緒に散策した事が思い出される。 帰国後の反省会では奥様を交えてフグをごちそうになったり、ご自宅にお伺いしたりと立場を越えて親しくさせていただいた。 先生の遺志を引き継いで日中教育交流を次代に繋いで青少年同士の相互理解を増進していきたい。心よりご冥福をお祈りいたします。 (専務理事 松井三平・記) |
会員だより/上海生活を終えて 活気の上海暮らし日々是好日 会員 政 次 育 子 |
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とはいえ岡山生まれ、岡山育ちの私にとって人生初めての海外生活であり、また、日本国内で流れるメディアの中国への批判的とも取れる報道の数々に一抹の不安はありました。 が、元来の楽天家、しかも私の人生最大の味方である主人と一緒なので、物語の中のあこがれの人物の舞台となった、かの地へ行ける喜びの方が大きかったのも事実です。 住み始めてすぐ感じたのが、上海には、街全体が熱を帯びたかの様な活気とパワーにあふれた独特の雰囲気があるという事です。 観光名所としても有名な浦東側の外灘を始めとする個性的なビル群は、何度そこに立っても心が奮い立つ様な、それでいて開放的なエネルギーを感じずにはいられませんでした。 皆様も、もし上海にいらっしゃることがありましたなら、是非ゆっくりと、昼と夜の上海の顔を見て、そのパワーを体感していただきたいと思います。 このような新しい上海とは打って変わって少し裏道に入ると、今でも昔ながら 細い通りに面して、建物から直角に出された長い棒に、きれいに洗われた洗濯物がはためき、開けっ放しの窓からは、テレビの音、スープの香り、かわいらしい赤ちゃんの声。 路地では、椅子を出してのんびりと日向ぼっこがてらカードゲームや麻雀を楽しむ人達。それを、通りすがりに立ち止まり眺めてあれこれ言う人達。 どこか日本人が置き忘れた何かがあるような、懐かしい、暖かい気持ちにさせられます。 また、租界時代の美しい建物が残されている地域には、ここが中国とは思えない様な、どこかヨーロッパの古い街並みを感じさせてくれる場所もあります。 そのような個性あふれる上海に暮らす中国の人は、人懐こく、老人や女性子供に親切で、温かい人が多いように思います。 例えば、コロナ禍の上海でさえも、周りに親戚や家族のいない外国人の私たち夫婦を心配して真っ先に大量の野菜を届けてくれたり、マスクを分けてくれたりと、何かと助けていただきました。 日本では考えらないほどのスピードで変化しつづける中国。その中で、しなやかにそして力強く発展する上海と、そこで暮らす愛すべき人々。 今でも心を奪われており、今後も関りを持ち続けたいと思っています。 |
『中国を理解する』オンラインセミナー 〝詳細〟情報を提供、質問OK 主催・中国駐大阪総領事館 |
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中国駐大阪総領事館主催の「中国を理解する」オンラインセミナーが、9月14日から始まった。 これはコロナ禍で往来が制限されている昨今、本当の中国を知る機会が少なくなっていることから、オンラインで中国の様々な情報を提供し、理解を深めてもらおうというもの。 全10回のシリーズで、テーマは日中関係、米中関係、中国の経済・外交政策、一帯一路、香港・台湾や新疆に関わる問題など多岐にわたっている。 各回、政府系シンクタンクなど中国各分野の権威ある専門家が詳しく解説している。 私は、先ず第1回から3回まで視聴したが、とても具体的で解かりやすい内容。中国を代表する専門家から直接情報を得られるこの機会は大変貴重なものだと感じた。 同時通訳で、日本語で聞くことができる。また、視聴者は画面のチャット機能で自由に質問することもでき、どのような質問にもすべて丁寧に答えてくださっていた。これもオンラインならではのメリットだと思う。 参加費は無料で、駐大阪総領事館のホームページで申し込みを受け付けている。 既に終了した講座については、YouTubeで見ることができる。 相互理解を深めるためのこのような積極的な取り組みは、日本側も大いに学ばなくてはならないと思う。 (黒住昭子・記) ◎ご希望の方は協会事務局(電話086・225・5068)までご連絡ください。申し込み用紙をお送りします。 それを総領事館にFAXかメールすると、講座に入れるIDやパスコードが届きます。 |
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活動日誌 | |||
8/23…中国語企業講座開始(新興工業) 8/27…会報「岡山と中国」8月号発送作業 8/29…政次さん夫妻来局 9/ 4…40周年記念式開催(ANAクラウンプラザホテル岡山) 9/ 8…令和3年度緑化助成金申請書提出 9/29…総領事館主催建国72周年記念祝賀会(オンライン) 10/ 1…TSC土井会長取材(岡山旭東病院) 10/ 6…TSC浪乗り会取材(協会) 10/13…日中『論語』教育と学校での実践成果発表会(就実小学校) 10/29…会報10月号発送作業 |
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先憂後楽 | |||
先日の朝日新聞にノーベル化学賞候補の藤島昭さんが研究の拠点を中国に移すという記事が載った。案の定、早速政治家たちが『頭脳流出だ』とかみついた。藤島氏は『流出ではない。光触媒の研究は中国とも共有されている。何より研究と実用化の双方で世界に貢献したい』と明言されている。 藤島氏は東大の教授時代から中国人留学生を自宅に招いたり生活面で支援協力したりとまだ貧しかった中国人留学生を温かくもてなした。卒業生の中には科学者の最高権威と言われる「院士」になった人もいるとか。また藤島氏は「論語」関連の著作もあるほど中国文化への造詣が深い。 中国の研究開発費は日本の3倍と言われている。更に米中対立の中、中国人の米国での博士号取得者や米中共同論文が圧倒的に多いらしい。研究者が海外へ行くのを批判するだけではなく、日本の研究環境を立て直すことこそ考えなければ、これからどんどん優秀な研究者が中国をはじめ海外に渡って行くだろう。 米中対立の中、追随ばかりで日本の進路を危うくするのでなく、きちんとした日本独自の外交戦略、研究開発戦略を持ってもらいたい。お金の問題も大きいが、中国には研究に没頭できる心地よい環境があるのだと思う。藤島先生の上海理工大学でのご活躍を祈りたい。 (松井) |