中国牡丹園

ボタン2,000本、西日本一  新見市に来春「友好公園」が誕生
会報「岡山と中国」42号 1991年11月
新見市に西日本一の広さを持つ大ボタン園が建設される。新見市はかねて中国信陽市と交流を重ね、いよいよ都市縁組の調印も来年4月に迫った。これを記念に今回、岡山市日中友好協会などを通じてボタン苗2,000本を入手、同市千屋成地に植栽した。場所は国道180号線から見通しのよい所で、1,800坪、0.6ヘクタールの広さである。これは岡山市半田山のボタン園や三徳園のそれに比べてはるかに大きく文字通り西日本一の規模。

現場はゆるやかな傾斜の山で、管理は地元民が行う。今年度中は整地、石積みなど造成を急ぐ。来年度には庭園らしく園路を整備し、できればあずま屋なども建てたいとしている。関係者の話を総合すると、花は早速来年にも咲くが見ごろは3年くらい先。そして将来は近県からも観光客を呼べる大ボタン園になるだろうという。

古家・市地域づくり事業部長談
「県下では岡山市に次いで2番目の中国との友好都市になる。この時に当ってこんなすばらしい公園がつくれて嬉しい。付近には農村型リゾート地区に指定された茅葺の家といろりの家もある。これをセットにした観光名所にしたい。友好公園としていつまでも新見市の宝にしたい。」

牡丹園に亭が完成
会報「岡山と中国」57号 1993年4月
新見市千屋の牡丹園に中国風の亭「新陽亭」が完成、4月5日テープカットした。同牡丹園には当協会の協力で牡丹苗2,000本が植えられており、そこに今回、中国式色彩もあざやかな建物が加わり日中友好ムードは一段と高まる。

完成式には福田市長、藤田市議会議長、梅団長ら多数参列、新陽亭の額を除幕した。また地元民は紅白の餅一斗を投げ爆竹を鳴らして祝った。

亭は高さ7メートル、床面積8平方メートル。信陽市建設局長・梅強さんを代表とする5人の専門家が材料から工具まで持参で建てたもの。建物は六角形で屋根はピンとそり返り、一目で中国建築と判る。屋根瓦、柱、天井に極彩の色が輝き、完成式に集まった人々を驚かせた。

なお、牡丹の見ごろは5月中旬といわれる。

千屋小児童との交流も  千屋実成地の牡丹園でコンサート
「備北民報」 2002年5月3日
新見市千屋実成地にある千屋牡丹園で1日、中国・洛陽市から来日した音楽家2人が「牡丹(ぼたん)コンサート」と称して筝(そう)と歌の演奏会を開いた。地元の千屋小学校児童や市民が新緑の中で中国の音楽を楽しんだ。

「牡丹コンサート」は岡山市日中友好協会が日中国交正常化三十周年を記念して、岡山市の友好都市、洛陽市から女性音楽家2人を招へいし県内のボタンにゆかりのある場所で演奏会を開いており、その1ヶ所に新見市の千屋牡丹園を選んだ。同園のボタン2,000本は10年前に新見市と信陽市の友好都市縁組記念として信陽市から寄贈され、株は洛陽市から移植された。

この度は新見市の日中友好民間団体・新陽会が受け入れの世話をし、地元の同会会員、小田勝雄さんら有志が牡丹園にある新陽門を舞台にして会場を設営した。

前夜からの雨が上がって気持ちよく晴れた午後、千屋小学校児童や千屋中学校の生徒、市民ら約100人が来場。洛陽市人民対外友好協会の方双建副会長が日本語で司会してコンサートを進め、歌手の劉暁紅さんが中国民謡や日本の歌「しあわせなら手をたたこう」などを美しい声で歌唱し、王小麗さんが古筝を演奏。王さんは中国の全国コンクールで1位になったというだけあって、その素晴らしい演奏に大きな拍手が沸いた。

千屋小で交流
コンサートに先立って、千屋小学校で洛陽市の3人を迎え交流会があり、江本学校長が中国と洛陽市について説明。児童代表が「中国で一番よく飼われているペットは?」「千屋は千屋牛で有名ですが中国の人も牛肉をよく食べますか?」などと質問し、方副会長が丁寧に答えた。児童たちは全校合奏と校歌の斉唱で遠来の客をもてなした。お昼には給食を一緒に食べて交流を深めた。


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